ドーピング陽性の木村ミノル 所属ジム会長が前代未聞の「無期限の試合出場」発表「戦い続ける事が償い」「賛否両論は承知」も波紋

 6月に行われた「RIZIN.43」でのドーピング検査で陽性となり、同団体から6ケ月の出場停止処分を受けた木村“フィリップ”ミノルについて所属ジム「Battle-BOX」の渡辺一久会長は22日、自身のXを更新。同ジムとして、木村に「無期限の試合出場を命じます」と、前代未聞の発表を行った。

 「結論から申し上げますとBattle-BOXは木村ミノルに対して“無期限の試合出場”を命じます。内容につきましては、各団体様から頂く試合出場のオファーを断ることなく(※ジム側で判断した試合に対して)出場し続けるというものです」とつづり、「解雇や試合出場停止などの処分も選択肢の中にありましたが色んな方の意見を聞き、話し合いを重ねた結果賛否両論あることはもちろん承知の上でこの決断に至りました。理由としましては戦い続ける事こそが皆様への償いだと考えるからです。ファンの皆様を裏切ってしまった彼の愚行は決して許されるものではなく、変えられない事実です。試合出場停止、または引退を選択した場合この事実のみが残り、ファンの皆様を裏切ったままになってしまう事になります。一戦でも多くの試合に出場し、皆様に全力で闘う姿を観て頂くことで少しでも償いが出来ればと思ってのことです。ご理解の程よろしくお願いします。本件は決して許される事ではありません。しかし、失敗や過ちを犯した人間を見捨てる事が会長として正しい決断だとは思えません」と、説明した。

 この投稿には格闘技ファンからの反発が起こっており「開いた口が塞がらない」、「いくら何でも身勝手過ぎる」、「まずは完全にクリーンな体になってからだろ」との声があがっている。

 木村は今年6月に行われた「RIZIN43」に出場。コンゴのロクク・ダリと対戦し、衝撃の失神KO勝利したが、無効試合となった。K-1時代から短期間で肥大化した筋肉ボディに成長したことから、一部では疑いの目が向けられていた。ドーピング検査の結果、筋肉増強剤の成分が検出された。謝罪会見では「関係者の皆さん、応援して下さるファンの皆さんに申し訳ない気持ちでいっぱいです」と話していた。

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