前世界王者・矢吹正道の長女・夢月さんがボクシングジュニアCL2連覇 夢は五輪選手

 未来のプロボクシング・スター選手を育成するために発足した「第5回ジュニア・チャンピオンズリーグ全国大会決勝」が3日、後楽園ホールで開催され、前WBC世界ライトフライ級王者の矢吹正道(31、本名・佐藤正道)=緑=の長女・佐藤夢月さん(13)=緑=がU15・女子40キロ級に出場し、3回TKOで2年連続の優勝を決めた。

 現在、中学1年の夢月さんは小学校時代から父が所属する緑ジムでボクシングに打ち込んでおり、大会にも積極的に参加。昨年はU12・女子35キロ級を制し、今回2年連続でチャンピオンベルトを獲得した。

 セコンドに就いた矢吹も長女の勝利に納得の表情。「少し硬くなっていたけど、最後はまとめることができたので練習の成果も出ましたね」と評価した。将来的な五輪出場の目標を抱き、本格的に競技に取り組む方針で、矢吹も「しっかりサポートしていきたい」と話した。

 矢吹自身は5月に、スパーリング中に左アキレス腱を断裂する重傷を負い、手術を受けた。挑戦者決定戦を制したIBF世界ライトフライ級王座への指名挑戦権を保持しているが、まずは復帰に向けて練習を再開している。長女の活躍も刺激となり、「来年1月ぐらいに試合をできれば」と力を込めた。

 「ジュニア・チャンピオンズリーグ」は日本プロボクシング協会と日本ボクシングコミッションによるジュニア育成リーグ。東日本、西日本、中日本、西部日本の各地区で予選が行われ、毎年夏に予選を通過した選手による全国大会決勝が開催される。前身の「U15ボクシング全国大会」からはWBC・WBO世界スーパーバンタム級王者・井上尚弥(大橋)、WBA世界バンタム級王者・井上拓真(大橋)、世界3階級制覇の田中恒成(畑中)、WBO世界スーパーフライ級王者・中谷潤人(M.T)らを輩出した。

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