井岡一翔 3度目の防衛 次は「統一戦を実現、この階級で一番強いと証明したい」
「ボクシング・WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ」(1日、大田区総合体育館)
王者の井岡一翔(32)=志成=が同級2位のフランシスコ・ロドリゲス(28)=メキシコ=との3度目の防衛戦を行い、3-0で3度目の防衛に成功した。ジャッジは3者とも116-112の4点差をつけた。
「試合前から想定して準備していたんですがコロナ禍の中、日本にタイトルを取りに来る。粘り強い気持ちが強い選手。こういう選手に競り勝てたのはいい経験になりました」と振り返った。
前半は押され気味だったが、中盤からペースをつかんだ。10ラウンド、両者のギアはここから上がり、激しい打ち合いを展開。11Rはロドリゲスが右目尻から出血。その返り血を浴びて井岡の顔も赤く染まった。
最終ラウンド。前に出る相手のスキを見逃さず、1分過ぎに強烈な左ボディーを打ち込んだ。残り1分をきって死力を振り絞っての打ち合い。ゴングが鳴って試合終了。二人はグラブを合わせた。血まみれのロドリゲスの顔面が激闘を伝えていた。
井岡は昨年12月31日の田中恒成(畑中)を8回TKOで破って以来の防衛戦。今回は東京都の緊急事態宣言延長を受けて、国内初の試合は無観客で開催された。
「会場にたくさんの応援して下さるお客さんがいて、多くの力をもらっているので不安はありましたけど。カメラの向こう側から多くの選手が応援して頂いていると思うと力になりました」とファンへの思いを明かした。
今後に向けては「無事防衛できたのでずっと言っている統一戦を実現してこの階級で井岡一翔が一番強いと証明したい」と誓った。