ノア史上初無観客、厳戒首都で57分死闘!潮崎が初防衛絶叫「アイ・アム・ノア」

 無観客でノアの試合が行われた後楽園ホール(撮影・堀内翔)
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 「プロレス・ノア」(29日、後楽園ホール)

 プロレス団体のノアは29日、東京都から新型コロナウイルス感染症拡大防止のためのイベント中止要請を受け、急きょ団体初の無観客試合に変更して後楽園ホールで大会を開催した。GHCヘビー級選手権試合は王者の潮崎豪(38)が同王座史上最長57分の死闘の末に挑戦者の藤田和之(49)を退けて初防衛に成功。また、今大会はツイッターのトレンド6位に入るなど注目を集めたが、武田有弘執行役員は同会場での無観客試合は「最初で最後だと思う」と話した。

 静寂の中で最強の外敵を撃退した。小池百合子知事が不要不急の外出自粛を要請した東京都の文京区にある後楽園ホール、無観客のリングで“野獣”藤田と向かい合った潮崎。ゴングが鳴ると、居合斬りを思わせる緊張感漂うにらみ合いを、なんと31分も繰り広げた。

 だが、先に動いた藤田にタックルからのグラウンドで長時間圧倒され、観客のいない場外乱闘ではバルコニーや、会場外のエレベーターホールにまで戦場を拡大して猛攻にさらされた。

 意地を見せて耐え抜いた潮崎は得意の重いチョップ、ラリアットなどで反撃。パワーボム、サッカーボールキック2連発を浴びる大ピンチもカウント2で脱出し、最後は豪腕ラリアット3連発で同王座史上最長57分47秒の死闘を制した。

 試合後は、リング上でCS放送とネット配信の視聴者に向かって「ひとつだけ言わせてくれ。アイ・アム・ノア」と絶叫。バックステージでは、「味わったことのない緊張感、威圧感。最初見合っていたとき、(気持ちが)押されないように耐えるしかなかったよ」と、野獣との戦いを振り返った。

 「違和感だらけだった」という無観客試合を「できただけでもよかった」と受け入れながらも、「ノアには見に来てくれる人がいないとダメだね。今日はそれを痛感したよ。苦しい。厳しい。でもそれを乗り越えていかなくちゃいけない」とさみしさを吐露。「とにかくこの状況を打破して、もう一度後楽園で、みんなの前で試合がしたい」と熱望した。

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