粉川、衝撃の失神TKOで担架送り…東洋太平洋2階級制覇ならず涙
「ボクシング・OPBF東洋太平洋フライ級タイトルマッチ」(23日、後楽園ホール)
同級4位の粉川拓也(34)=角海老宝石=が王者のジェイアール・アクィネル(22)=フィリピン=に8回TKOで敗れ、スーパーフライ級に続く東洋太平洋2階級制覇に失敗した。
粉川は初回にワンツーでダウンを奪う幸先のいいスタートを切るが、その後は王者の強打を警戒するあまり、手数が減る消極的な戦いとなり、4回終了後の公開採点では3者とも37-38とリードを許した。
両者とも有効打を欠いた試合が衝撃的な幕切れを迎えたのは8回。打ち合いの中で王者の強烈な左フックを浴びた粉川がダウンするとキャンバスに強く頭を打ち付けて失神。即座に試合はストップとなり、粉川は担架で医務室に運ばれた。
粉川は医務室から自力で控室に戻ったものの、試合の記憶はほとんどない状態。宮田ジムから移籍2戦目で得たチャンスをものにできず、「最高の環境でボクシングをやらせてもらって感謝しかない。角海老宝石ジムに移籍して本当によかったです。あきらめようと思ったのに、ボクを信じてチャンスをくれて、角海老宝石ジムのおかげでボクシングを続けられました。どうしても恩返ししたかったんですけど…」と大粒の涙を流した。