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【長谷川穂積の拳心論】「負けから何を学ぶか」一番強い村田諒太が完成した

 「ボクシング・ダブル世界戦」(12日、エディオンアリーナ大阪)

 ダブル世界戦が行われ、WBA世界ミドル級は挑戦者の村田諒太(33)=帝拳=が王者ロブ・ブラント(28)=米国=との再戦で2回2分34秒、TKO勝ちし、王座に返り咲いた。昨年10月に2度目の防衛戦で判定負けした相手に見事、雪辱した。WBC世界ライトフライ級王者の拳四朗(27)=BMB=は、同級1位のジョナサン・タコニン(32)=フィリピン=を4回1分0秒、TKOで下して6度目の防衛に成功。デイリースポーツ評論家の長谷川穂積氏が2人を祝福した。

  ◇  ◇

 負けることは悪いことじゃない。失敗のおかげで一番強い村田諒太が完成した。失敗が一番の糧になり、負けから何を学ぶかが一番大事だということを村田選手は証明した。そして、リングからそのメッセージをすべてのスポーツ選手へ届けてくれた。

 3週間前に僕が練習を見せてもらった作戦どおりの展開だった。よく動くブラントには頭や上半身に当たらないのでボディーを狙う。ワンツーで終わらず手数を出し、しかも的を絞って一発一発力を込めて打つ。相手が右に回れば右ボディー、左に回れば左ボディーと動く方向と逆のボディーを打つことで相手の動きを止められる。

 ただ、練習でできても試合でできるかはまた別の話。しかも、再戦で相手には勝った自信があり、こちらには負けたトラウマがある。この試合への重圧はすごいものがあったはずだ。しかし、その中で練習してきたことをすべて実行できた精神力にも感服する。

 心から「おめでとうございます」と伝えたい。そして、早く次の試合が見てみたいし、もっと強い相手との試合が見てみたい。

 拳四朗選手は変則的でパンチがあるやりにくい相手だったが、うまく対応して自分のリズムへと持っていった。長期防衛を続けるためには6度目のこの辺りでしっかり結果を出すことが必要だっただけに、ここでいい成長を見せたと思う。さらに強敵との対戦や統一戦もおもしろい。その上で13度の最多防衛回数を目指してほしい。(元世界3階級制覇王者)

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