江藤光喜、初回TKO勝ち→無効試合に変更 米国で世界挑戦権獲得ならず

 「ボクシング・WBOインターナショナル・スーパーフライ級王座決定戦」(25日、キシミー)

 同級王座挑戦者決定戦を兼ねたWBOインターナショナル同級決定戦が25日(日本時間26日)、米国フロリダ州キシミーのオセオラ・ヘリテージ・パークで開催された。元WBA世界フライ級暫定王者の江藤光喜(31)=白井・具志堅スポーツ=がジェイビエール・シントロン(24)=プエルトリコ=を初回で倒し、一度はTKO勝利をコールされたが、映像を確認後、パンチの前に頭が当たっているとしてノーコンテストに変更された。

 メインイベントでWBO世界スーパーフェザー級王者・伊藤雅雪(28)=横浜光=が2度目の防衛戦を行うリングのアンダーカードに登場した江藤。勝者は6月19日に井岡一翔(Reason大貴)とアストン・パリクテ(フィリピン)が争うWBO世界同級王座への挑戦権を獲得する。サウスポーのシントロンに対し、江藤は開始からプレッシャーをかける。2分20秒過ぎ、リング中央で相手の左を外した直後に右カウンターを入れる。ダウンしたシントロンは立ち上がったが、ダメージで大きくふらつきレフェリーが試合をストップした。

 思わぬ早期決着に江藤は一瞬、何が起こったか分からない表情を浮かべた後、コーナーポストに駆け上がり喜びを爆発させた。2分37秒TKOで江藤の勝利とコールされたが、ここからリングサイドが慌ただしくなる。パンチの前に江藤の頭が当たっているのではないかとコミッションが映像を確認。その結果、バッティングのダメージとして試合はノーコンテストに変更された。

 沖縄出身の江藤は双子の弟・大喜、末弟・伸悟とともに「江藤3兄弟」の長男として08年8月にプロデビュー。13年8月には、タイ・バンコクでコンパヤック・ポープラムック(タイ)に判定勝ちし、WBA世界暫定フライ級王座を獲得。日本ボクシングコミッション(JBC)は正当な理由のないWBA暫定王座を認めていないため、歴代世界王者にはカウントされていないが、それまで日本人選手が17敗1分けと未勝利だったタイでの“世界戦”で初勝利を飾る快挙でもあった。この王座はタイ・チョンブリでの初防衛戦で12回TKO負けにより手放したが、14年6月に東洋太平洋フライ級王座を獲得。15年11月にJBC公認下で初の世界挑戦。仙台でWBC世界スーパーフライ級王者のカルロス・クアドラス(帝拳/メキシコ)に挑んだが、判定負けした。通算戦績は30戦24勝(19KO)4敗1分け1NC。

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