１４日に７５歳で死去した元プロレスラーのマサ斎藤（本名・斎藤昌典）さんの葬儀・告別式が２２日、都内の寺院でしめやかに営まれた。ザ・グレート・カブキ（６９）、武藤敬司（５５）が弔辞を読み、参列した新日本プロレスの坂口征二相談役（７６）ら関係者が棺を運び、日米で成功を収めたプロレス界のレジェンドとの別れを惜しんだ。

　マサさんを見送るために、そうそうたる顔ぶれが駆けつけた。式はフリーアナウンサーの徳光和夫が進行。長州力、前田日明ら同時代に活躍したレスラーだけでなく、新日本プロレス「Ｇ１クライマックス」に参戦中のＳＡＮＡＤＡも参列した。

　弔辞ではマサさんと米国でタッグを組み、タイトルも獲得したカブキが涙。「マサやん、パートナーとして最後の仕事が弔辞になるなんてさみしいよ。いつか会えるその時は、またコンビを復活させてチャンピオンになりましょう」と声を詰まらせながら読み上げた。

　米国で成功した者同士で話が合い、マサさんを慕っていた武藤は弔辞で「豪傑な中にも繊細な心を持つ、優しくてとてもチャーミングな方でした。マサさんの座右の銘『ゴー・フォー・ブロック（当たって砕けろ）』の精神を引き継ぎ、頑張っていきます」と誓った。

　マサさんと長く行動を共にした長州力は「とにかくすごい人。客を圧倒させるのは（アントニオ）猪木さん、マサさんぐらいしか思いつかない。あそこまではなれないですよ」としみじみ。確かな実力と豪快なギャラクターで尊敬を集めた不屈の男が「ゴー・フォー・ブロック」を貫いて天国へ旅立った。