リナレス、ロマチェンコからダウン奪うもTKO負け 9回までの採点は三者三様

ワシル・ロマチェンコ(右)にパンチを打ち込むホルヘ・リナレス=ニューヨーク(ゲッティ=共同)
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 「ボクシング・WBA世界ライト級タイトルマッチ」(12日、ニューヨーク)

 WBA世界ライト級タイトルマッチが12日(日本時間13日)、米国ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンで行われ、王者のホルヘ・リナレス(32)=帝拳、ベネズエラ=は10回2分8秒TKOで、挑戦者でWBO世界スーパーフェザー級王者のワシル・ロマチェンコ(30)=ウクライナ=に敗れ、4度目の防衛に失敗した。2008年北京、12年ロンドン五輪金メダリストのロマチェンコは史上最短となる12戦目での3階級制覇を達成した。

 “高速決戦”にふさわしい世界最高峰の技術戦の末に、リナレスが散った。試合前半ほどの余裕がなくなってきたロマチェンコが10回、距離を詰める。左アッパーカットを組み込んだ高速コンボの直後に左ボディーを一閃。膝をつくようにダウンしたリナレスはファイティングポーズをとることができなかった。

 “Hi-Tech(ハイテク)”の異名をとるロマチェンコが抜群のハンドスピードで前半を優位に戦う。リナレスは5回には鼻血を流す。しかし6回、リナレスが目の覚めるような右ショートカウンターでロマチェンコからプロキャリア初となるダウンを奪い、流れが変わる。その後は一進一退の攻防。9回までの途中採点は85-85、86-84、84-86と三者三様という接戦の中での決着となった。

 ロマチェンコはこの勝利で井岡一翔氏の記録18試合を大幅に更新するデビュー12戦目での3階級制覇を達成。通算戦績は12戦11勝(9KO)1敗となった。敗れたリナレスの通算戦績は48戦44勝(27KO)4敗。

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