井岡一翔が電撃引退表明!元世界3階級王者、28歳でリングに別れ
ボクシング元世界3階級王者の井岡一翔(28)=井岡=が31日、横浜市内のホテルで緊急会見し、現役引退を表明した。黒のスーツ姿で会見に臨んだ井岡は「さらなる人生の目標を見つけたので4月の5度目の防衛戦の前に引退を決めました。次のステージに進むビジョンはできています」と説明した。30日付で日本ボクシングコミッション(JBC)に引退届を提出し受理された。
大阪府堺市出身の井岡は叔父に元世界2階級王者・井岡弘樹氏を持つ環境で育ち、大阪・興国高時代にボクシングで頭角を現す。高校6冠を達成後、東農大に進学したが、目指していた北京五輪出場の可能性が断たれ、中退してプロに転向した。2009年4月にプロデビューし、11年に当時国内最速の7戦目でWBC世界ミニマム級王座を獲得。12年には八重樫東(大橋)とのWBC・WBA世界ミニマム級王座統一戦を制し、日本人初の2団体統一王者となった。同年大みそかにWBA世界ライトフライ級王座も獲得し、日本最速(当時)11戦目での2階級制覇を達成。15年4月にWBA世界フライ級王座を奪取し史上最速18戦目で3階級制覇を成し遂げた。
今年4月には5度目の防衛成功で元WBA世界ライトフライ級王者・具志堅用高の持つ世界戦14勝の日本記録並んだ。その後、5月17日に歌手の谷村奈南(30)と入籍したことを発表すると、リングから遠ざかったまま11月9日付でWBA世界フライ級王座を返上した。
会見で「井岡さんにとってボクシングとは?」と問われると、「人生のウオーミングアップです」と即答した。そして応援してくれたファンに向け「応援があったからこそ今の僕があると思っています。最大の感謝を送りたい」と話した。
大みそか興行には11年から6年連続で参戦しており、年末のボクシング界の“顔”そのものだったが、28歳での突然の引退表明も思い入れの強い12月31日を選んだ。戦績は22勝(13KO)1敗。