王者・久保隼が練習公開「いい流れ」同僚山中の世界奪取に刺激

初防衛戦に向け、練習を公開した久保隼は軽快な動きを見せる(左は山下正人会長)=真正ジム(撮影・山口登)
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 「ボクシング・WBA世界スーパーバンタム級タイトルマッチ」(9月3日、島津アリーナ京都)

 王者・久保隼(27)=真正=が29日、神戸市兵庫区の所属ジムで同級2位のダニエル・ローマン(27)=米国=との初防衛戦に向けて練習を公開。4月に世界初挑戦で王座を獲得した12戦全勝(9KO)の王者は、出身地・京都での防衛に自信を見せた。

 合計約100ラウンドのスパーリングはすでに打ち上げており、この日はミット、サンドバッグ打ちなどを披露。ジムの先輩、元世界3階級王者の長谷川穂積氏の後継者と期待される久保は、現れた挑戦者陣営スタッフの目も気にすることなく堂々と約1時間のトレーニングを公開した。「前回と変わらず、緊張することもなく試合に向かっています。調子も非常にいいのでそれを試合に出すだけ。自分のボクシングを貫き通せば、そこにチャンピオンのボクシングがあるのかなと思います」と落ち着いた表情で仕上がりの良さを強調した。

 27日には熊本・芦北町民総合センターで、同僚の山中竜也(真正)が王者・福原辰弥(本田フィットネス)に判定勝ちしてWBO世界ミニマム級王座を獲得。真正ジムに新たなベルトをもたらした。「竜也もチャンピオンになっていい流れになっている。続いていきたい」と必勝を誓った。

 挑戦者のローマンは現在14連勝中の強豪。陣営の山下正人会長は「これというすごいパンチはないが、全体的に標準以上でまとまっている。総合力に気を付けたい」と警戒する。久保は「左の器用な選手。インタビューを見たらボクシングに対してすごくまじめな選手だと思う」と分析した。

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