京口紘人が世界奪取!国内最速デビュー1年3カ月 “師匠”辰吉と同じ8戦目

 「ボクシング・IBF世界ミニマム級タイトルマッチ」(23日、大田区総合体育館)

 ダブル世界戦が開催され、メインイベントとして行われたIBF世界ミニマム級タイトルマッチでは、同級9位の京口紘人(23)=ワタナベ=が3-0の判定で、王者のホセ・アルグメド(28)=メキシコ=を破り、世界初挑戦で王座を奪取した。2016年4月のデビューから1年3カ月での世界王座獲得は国内最速記録となる。

 右構えの両者は、初回からビッグパンチを振り回し、最軽量級に似つかわしくない試合を展開。スイッチも交えるアルグメドの変則的なパンチを被弾して右ほほが腫れた京口だが、徐々にリズムに慣れ、7回には辰吉直伝のボディー攻撃で王者の動きを止める。そして9回には左フックでダメージを与え、連打でダウンを奪う。KO奪取こそならなかったが、最終回の壮絶な打撃戦も退かず、見事判定でベルトを奪った。スコアは116-111が2人、115-112が1人。

 大阪府和泉市出身の京口は、父親が主宰する空手道場で幼少期から空手に励み、中学1年からはボクシングも始める。大阪帝拳ジムに通っていたことから元WBC世界バンタム級王者の辰吉丈一郎と交流を持ち、ボクシングスタイルなども多大な影響を受けた。大商大時代は主将として2014年国体ライトフライ級で優勝。大学卒業後の16年4月にワタナベジムからプロデビュー。ここまで7戦全勝(6KO)の戦績で世界戦にたどり着き、91年に辰吉がWBC世界バンタム級王座を獲得した時と同じく8戦目での戴冠となった。

 アルグメドは15年大みそかに大阪で高山勝成(仲里)に挑戦し、9回終了1-2の判定で王座を奪取。ここまで3度の防衛に成功していた。戦績は25戦20勝(12KO)4敗1分け。

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