拳四朗が世界奪取!東洋王者の父を超えた ライトフライ級4団体日本が独占

ガニガン・ロペスを攻める拳四朗=有明コロシアム(撮影・金田祐二)
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 「ボクシング・WBC世界ライトフライ級タイトルマッチ」(20日、有明コロシアム)

 同級4位・拳四朗(25)=BMB=が2-0の判定で、王者のガニガン・ロペス(35)=メキシコ=を破り、世界初挑戦で王座を獲得した。これでライトフライ級の主要4団体王座に日本選手が君臨することになった。

 拳四朗の父は、90年代に日本ミドル級、東洋太平洋ライトヘビー級王者として活躍したBMBジム・寺地永会長。次男である拳四朗は奈良朱雀高、関大でアマチュアキャリアを積み、2014年8月にプロデビューした。6戦目で日本王座、9戦目で東洋太平洋王座を獲得するなど、9戦全勝(5KO)で世界初挑戦のチャンスをつかんだ。

 名前(本名・寺地拳四朗)の由来でもある漫画「北斗の拳」のテレビアニメ主題歌である「愛をとりもどせ!!」で入場した拳四朗。16年3月に木村悠(帝拳=引退)に判定勝ちして王座を獲得し、2度目の防衛を目指すロペスに対し、シャープな左ジャブと右カウンターで応戦する。4回終了時の公開採点では1人が38-38、2人が39-37で拳四朗優位と出た。8回終了時は3人とも77-75で拳四朗となった。逆転KOを狙うロペスを封じ、リードを守り切った。スコアは1人が114-114、2人が115-113。日本および東洋太平洋王者の息子が世界王者となるのは史上初めて。

 勝利をコールされた瞬間、ピースサインを決めた新王者は「内容が全然良くなかったのでどっちやろと思って待っていました。(勝利を)呼ばれた瞬間、ホッとしてピースしました」と笑みを浮かべた。父が届かなかった世界のベルトを手にして「親孝行できたと思いますけど、これからもっと親孝行します」と誓った。寺地会長は「今日が私の引退になります。これから10回でも20回でも長く防衛できるよう拳四朗をサポートしていきます」と、孝行息子の快挙に現役時代の気持ちを断ち切る思いを重ねた。

 同一階級のメジャー4団体王座を日本選手が独占するのは史上初めて。ライトフライ級は、WBA=田口良一(ワタナベ)、WBC=拳四朗、IBF=八重樫東(大橋)、WBO=田中恒成(畑中)が君臨する。今後、統一戦の期待が高まる。

 拳四朗の戦績は10戦10勝(5KO)。ロペスは40戦33勝(18KO)7敗。

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