内山、王者返り咲きならず 37歳、進退明言せず「ゆっくり休みます」

 「WBA世界スーパーフェザー級タイトルマッチ」(31日、大田区総合体育館)

 前スーパーフェザー級スーパー王者の内山高志(37)=ワタナベ=は同級スーパー王者ジェスレル・コラレス(パナマ)との再戦に1-2で判定負けした。前戦に続いてコラレスに敗れてプロ2敗目を喫し、37歳での王座復帰はならなかった。ライトフライ級王者の田口良一(30)=ワタナベ=は、同級3位のカルロス・カニサレス(ベネズエラ)と引き分け、5度目の防衛に成功した。

 判定負けが告げられた瞬間、会場は大きなため息に包まれ、内山は頭を下げた。リベンジを誓って臨んだ再戦だったが、再び屈辱を味わわされた。

 前半は相手のスピードと、オーソドックスとサウスポーをスイッチする変則的な動きにかき回された。それでも5回、左フックでダウンを奪い、試合のペースを握る最大のチャンスが訪れたが、コラレスの巧みなディフェンスを崩しきれない。終盤は何度もボディーをとらえたものの、詰め切れなかった。

 「(パンチを)避けるのがうまくてさばかれてしまった。スピードもあって入りづらかった。ボディーは効いたなと思ったけど、向こうのペースが落ちなかった。もっと力を出し切りたかった。不完全燃焼かな」。悔しい1-2の判定に言葉を絞り出した。

 コラレスの“ずるさ”にも泣かされた。執ようなクリンチとホールド。スリップでは立ち上がるまで必要以上に時間をかけた。極めつけは最終ラウンド直前、セコンドが右足のシューズのひもをわざとほどいてダメージの回復に時間をかけた。渡辺均会長は「アンフェアですね。事実を確認してWBAに訴えようと思います」と厳しい表情だった。

 今後について内山は「ゆっくり休みます。リベンジだけを、勝つこと以外考えていなかったので」と明言を避けた。一部で「勝っても負けてもコラレスとの再戦で引退」と報じられたことについては「そんなことは一言も言っていません」と完全否定した。

 渡辺会長は「今後については内山次第。ゆっくり休んでほしい。ただ、やめるつもりはないと思う。コラレスは非常にやりづらい相手なので、次の試合は別の路線になるかもしれません」と話した。

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