田口、ドロー防衛 難敵相手に薄氷V5も、「セカオワ」との約束果たした

 「ボクシング・WBA世界ライトフライ級王座戦」(31日、大田区総合体育館)

 ライトフライ級王者の田口良一(30)=ワタナベ=は、同級3位のカルロス・カニサレス(ベネズエラ)と引き分け、5度目の防衛に成功した。

 タフなファイターを相手に苦しみながら、田口が何とかドローに持ち込み5度目の防衛に成功した。試合後は疲労の色をにじませながら「う~ん、どうなんですかね?ベルトを防衛できたのは、取りあえず良かった」と、安堵(あんど)の表情を浮かべた。

 自らに試練を課した一戦だった。今回は指名試合。「強い奴とやりたい」と、候補者の中から16戦全勝のカニサレスを選んだ。小柄ながら積極的に前に出てくる相手の対策のために、石原トレーナーと相撲トレーニングを導入した。

 進化を求めて、新たな練習でも積極的に組み込んだ。序盤こそ相手の強打に苦しんだが、特訓を生かし、接近戦から自らの優位な展開に持ち込み、的確に左ストレートや、右フックを突き刺していった。

 NHKホールでスポットライトを浴びる友人との約束を果たすためにも、負けられなかった。紅白歌合戦に出場した4人組バンド「SEKAI NO OWARI」とは同じ中学出身で、キーボードSaoriとは同級生。先日、NHKの番組でも対談し、大みそかの互いの健闘を誓い合った。

 薄氷ながらも、王者としての年越しを決めた。同階級にはIBF王者の八重樫東、WBO王者の田中恒成と2人の日本人王者もおり、統一戦への期待も高まるが、譲るつもりは毛頭ない。17年も田口の世界は終わらない。

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