井上尚弥 来年末のロマゴン戦へもう減量対策

 ボクシングのWBO世界スーパーフライ級王者の井上尚弥(23)=大橋=が27日、横浜市内で練習を再開した。来年末に計画されている世界4階級制覇王者のローマン・ゴンサレス(29)=ニカラグア=戦をにらみ、早くも減量を見据えた体作りに取り組んでいた。なお、年末に予定しているV4戦の相手は未定となっている。

 V3戦から3週間が過ぎ、井上尚が始動した。「顔がスリムでしょう?ゴンサレスといつでもできるように、節制しているんです」と打ち明けた。練習中に痛めた腰も休養で回復した。「スパーリングで痛めたので考える。12ラウンドは必要ないかも」と、練習法も見直していく。

 10日に米国でクアドラス(メキシコ)-ゴンサレス戦を観戦し、衝撃を受けた。「ロマゴンのハングリー精神がものすごかった。弱気な表情になっても絶対に負けない、勝つんだ、という気持ちがすごい」と改めてロマゴンの強さを実感。「会場も超満員だった。ロマゴンが人気を高めた。軽量級でも結果を出せば歓声が起きる」と大きく刺激された。

 「今、リミット(52・1キロ)から3、4キロしか増やしていない。これまで60キロ前後はありましたから。こういうのは初めて。大一番、ロマゴン戦に向けて、減量苦で実力が出せないのではダメでしょう」と“ハングリー精神”でも負けない。

 ビッグマッチを前に、まずは年末のV4戦が待つ。交渉していたWBA世界同級王者のルイス・コンセプシオン(パナマ)は11月に防衛戦が決定し、流れた。WBO同級2位にランクインしたファン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)も「尚がやりたがっていた」(大橋秀行会長)が、次戦が決定。「上からランカーを当たっているけど、なかなか受けてくれない」と、大橋会長はマッチメークに苦戦中だ。

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