曙ら離脱の全日本、若手コンビが殊勲星
「全日本」(23日、後楽園ホール)
「2015世界最強タッグ決定リーグ戦」が開幕。大抜てきでエントリーされた野村直矢(22)と青柳優馬(20)の若手コンビが、西村修(44)&KENSO(41)から殊勲の星を挙げた。
西村の老かいなテクニック、KENSOの反則などで劣勢に立たされたが我慢。最後は和田京平レフェリーと言い合いになったKENSOのスキをつき、野村が丸め込んでスリーカウントを奪った。勝利の瞬間、曙、潮崎豪ら主力の離脱が続いた全日本を応援するファンから大歓声が起こった。
38年の歴史を持つ大会で、コンビの平均年齢21歳は、08年の真田聖也(当時20)&征矢学(当時23)を超える史上最年少。先輩レスラーからの初勝利が貴重な白星となった14年3月デビューの野村は「どんな勝ち方でも勝ちは勝ち。素直にうれしかった。最強タッグは、(周りの)全員が自分たちより実力が上だけど、甘く見てたら痛い目にあうぞ」と胸を張った。
昨年12月デビューの青柳は「野村さんのおかげ」とパートナーを称えながら、「(全日本の)明るい未来を見せるためにも結果より、気持ちがメーン」と力強くコメント。野村も「結果も大事だけど、気持ちでガンガン行きたい」とうなずき、今後の進撃を誓った。苦境の王道マットに、間違いなくひと筋の明るい光が差し込んだ。