小関TKOでV14 具志堅超えた!

 「デイリー後援・WBC世界女子アトム級タイトルマッチ」(2日、足立区総合SC)

 王者の小関桃(32)=青木=が、同級2位のデニス・キャッスル(42)=英国=に8回29秒でTKO勝ちし、14度目の防衛に成功した。日本選手の世界王座14度防衛は、元WBA世界ライトフライ級王者の具志堅用高氏(デイリースポーツ評論家)を抜き、男女通じて最多。

 夏の真っ盛りに、季節外れの桃の花が満開に咲いた。ついに具志堅を超えた。小関は出だしから打ち合いを挑んできたキャッスルを真っ向から迎え撃ち、ボディーを中心に攻めてコンビネーションでポイントを奪った。しかし、打たれても打たれても前進してパンチを繰り出す挑戦者に弱気の虫が出てきてしまう。

 「こんなにパンチが当たっているのに、なんで打ち返してくるんだろう?」。しぶとい相手に心が折れそうになったが、セコンドのゲキに応えて仕留めにかかった。7回には、苦し紛れに首をつかまれて投げられるムエタイ流の洗礼を浴びたが冷静に対処。そして8回29秒、連打で完全にダウン寸前まで追い込んだところで福地レフェリーがストップ。文句なしのTKO勝利で14回目の防衛を達成した。

 負けられない理由があった。4月に足立区にある児童養護施設「クリスマス・ヴィレッジ」を訪問。この日は会場に16人の子どもを招待した。心強い声援を受け、「倒れる姿なんか見せられない。絶対にみんなを喜ばせようと思った」と、サポートに感謝した。

 V14の新記録を樹立したことで、重圧を感じていた数字の呪縛(じゅばく)から解放される。「もう具志堅さんに並んだとか超えたとかは言われないと思う。次からは自分のボクシングをつくり上げることをモチベーションに頑張りたい」と、さらなるレベルアップを目指す。

 これからは自ら歩む道が新たな足跡となる。「一つ一つ目の前の試合を頑張るだけ」と決意を表明した。

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