貴闘力デビュー星 流血の死闘制す

 「リアルジャパン」(16日、代々木第2体育館)

 元関脇貴闘力(46)が、豪快な張り手でプロレスデビュー戦を飾った。鈴木みのる(45)と組み、昨年9月28日の後楽園ホール大会で襲撃されて以降、因縁が深まった大仁田厚(56)&矢口壹琅(年齢非公表)と対戦。大仁田から赤い毒霧を浴びた上に、テーブルの破片をたたきつけられて流血し、顔面を赤く染めながらも大奮戦。超満員の観衆を沸かせると、最後は矢口に左張り手を見舞い、勝利をものにした。

 土俵の暴れん坊が、デビュー戦で約4000人を熱狂させた。入場時から大仁田の襲撃を受け、赤い毒霧を浴びた後、場外戦でいたぶられた。これでスイッチが入った。02年9月19日、秋場所12日目に寺尾戦に敗れて引退表明して以来、11年7カ月ぶりの“戦場”。10年6月、野球賭博問題に関与し、相撲協会を解雇されるなど、波乱の人生を歩む勝負師の怒りに火が付いた。

 リングイン後は右ハイキックを繰り出し、大仁田に張り手を連発。ランニングニーに左エルボーを見舞った。邪道軍にダブルブレーンバスターで有刺鉄線ボードにたたきつけられても逆襲。逆に大仁田をブレーンバスターで有刺鉄線ボードへぶち込んだ。幕内優勝もした実力者は有刺鉄線バット、ラリアート2発にも平然とし、3発目をカウンターの左張り手で返し仕留めた。

 毒霧と流血で顔面を赤く染めた貴闘力は「バラバラになりそう。痛みは想像以上。(有刺鉄線)ブレーンバスターで背中は痛いね」と明かしながらも、初陣での白星に「良かったね」と安どした。

 戦前、「大仁田をボコボコにしたらそれでいい」と発言。試合後、今後については口を開かなかったが、会見中に「気持ち良かった」と笑顔も見せた貴闘力。一度ついた闘志の炎を鎮火させるのは難しそうだ。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

ファイト最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(ファイト)

    写真

    話題の写真ランキング

    リアルタイムランキング

    注目トピックス