石田のヘビー転級見送り 京太郎戦暗礁

 日本ボクシングコミッション(JBC)は28日、都内でランキング委員会を開き、元WBA世界スーパーウエルター級暫定王者で日本ミドル級2位の石田順裕(38)=グリーンツダ=が希望する、ミドル級から4階級上のヘビー級への転級を認めなかった。11日の公開スパーリングの内容を踏まえたもので、4月30日に後楽園ホールで予定されていた日本ヘビー級王者・藤本京太郎(27)=角海老宝石=への挑戦は暗礁に乗り上げた。

 ランク入りの決定を待ち、打倒・京太郎をぶち上げるはずが、まさかの不合格通知。石田はぼう然とするしかなかった。

 「ビックリとしか言いようがない。自分としては、しっかりと打ち合えたし、(体の差で)押されてもいない。あれ以上、どうすれば良かったのか…」

 11日に後楽園ホールの興行内で行った「ヘビー級転向査定公開スパーリング」。一気に4階級上げる懸念を払しょくした自信はあった。だが、12月のランク入りを見送ったJBCは「6回戦以上の試合を行ってから再検討」と再び認めなかった。

 元WBA世界スーパーウエルター級暫定王者に対する厳しい裁定。石田は「今年39歳。もう1回、一からはモチベーションが続かない」とため息をついた。

 4月30日に予定されていた京太郎への挑戦も暗礁に乗り上げた。「最後におもしろいことをやってやろう」と昨年12月、ヘビー級転向を宣言。肉体改造に取り組み、同級まであと5キロ弱となる85キロまで体重をアップさせた。その努力が水泡に帰すかもしれない。

 石田陣営は「あきらめたわけではない」と今後、JBCに査定スパーの再検証を求め、詳細に量った体の数値も提出し、ランク入りを働きかけていく考え。ただJBCの求める“査定試合”を行う意思はなく、覆すのは容易ではない。元世界王者が「集大成」と位置づけた一戦の実現は困難な道となった。

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