勢いに乗る六島ジム…ベテランも奮闘だ

 日本ボクシング界の盛り上げ役として、日本ランカー8人を擁する大阪の「六島ジム」の勢いが見逃せない。枝川孝会長は今年、「築」をテーマにさらなる躍進を狙っている。

 昨年末の全日本新人王決定戦では、スーパーライト級でジャンボ織田信長本屋ペタジーニが、ミドル級で前原太尊康輝が勝利し、ランカー入り。1回KOの前原はMVPにも輝く活躍だった。

 重量級2階級を制したことが、日本ボクシング界の重鎮、帝拳ジム・本田会長の目にも止まった。枝川会長には「大事に育てて下さい」と異例のエールが送られた程だ。

 六島ジムの14年練習始めとなった6日、枝川会長からランカー選手に対し訓示があった。「昨年は新人王を2人が獲得し、ランカーが8人になった。今年は新たな六島ジムを『築く』ということを意識してもらいたい。おもしろい名前で目立ってるのかもしれないけど、ボクサーは目立ってナンボ。どんどんアピールしてもらいたい。ベテランは若手に伝えていく役目もある」

 元WBA世界スーパーフライ級王者・名城信男が所属する同ジム。会長の発案で「ジャンボ織田信長‐」や「太尊」など、珍リングネームだけでなく、強さで名を売ることが今年の戦略だ。

 同ジムの今年一発目は3月4日、日本スーパーウェルター級王座戦(後楽園ホール)で王者・湯場忠志(都城レオ)に挑む同級1位の細川貴之だ。

 「座禅にも行こうと思っています。ジムに弾みを付けるためにも勝つ。若いのばかりに目立たせられない。最後と思ってるし、相手は37歳だし付け入るチャンスはある」。ちゃんこ屋などでのバイトを年明けからすべてキャンセルし、同戦にすべてを捧げて、調整を続けている。

 3月17日の後楽園ホールでは日本ウェルター級王者・高山樹延(角海老宝石)に同級1位・鈴木哲也が臨む。「いつ辞めてもいいと思ってるけど最後に王者になって枝川会長に恩返ししたい」と、こちらも負けられない。

 11日からは2人に加え、スーパーバンタム級の高田小次郎と3人が和歌山県の白浜で2泊3日の合宿を行っている。六島ジム新時代を築くために、まずは、ベテラン3人衆の奮闘に期待だ。

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