力道山の孫デビュー 父と合体エルボー

 「力道山追悼記念興行・プロレスの力」(16日、後楽園ホール)

 力道山の孫、力(ちから)=本名・百田力(32)が、祖父の没50年追悼記念興行でデビューした。祖父譲りの黒いロングタイツで登場し、父で力道山の次男・百田光雄(65)との合体エルボーを披露し、水平チョップでも会場を沸かせた。最後はNOSAWA論外(37)にけさ斬りチョップを放ち、父の勝利をアシスト。念願のレスラーとしての第一歩に目を潤ませた。

 日本中を熱狂させた力道山の孫がデビューした。開始2分、先発で出場した父の「やるか?」の問いに「ハイ!!」と力強く応えてタッチ。高校時代から夢見たリングで躍動した。論外に父とダブルのエルボーを浴びせ、折原昌夫には魂の水平チョップを4連発、エルボーも連打した。

 折原のニードロップを浴びてもひるまなかった。頭突きには頭突きを返した。「すべての面で祖父、父に及ばないので、どんな技を食らっても向かっていこうと思った」‐。

 04年、ノアの入門テストで不合格も、プロレスへの思いは消えなかった。格闘技ジムで技術を学び、スポーツジムでインストラクターを務め、この日を待った。念願かなった力は試合後、花束を抱えて「感無量です」と目を潤ませた。

 いつもより年齢層の高い観客が詰めかけた。力道山の名前は重い。「父からは『オレは親父の10分の1の才能だけど、お前はオレの100分の1もない』と言われる。千倍の努力をして、少しでも近づきたい」。日本マット界初の3世レスラー。32歳の力が歴史的一歩を踏み出した。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

ファイト最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(ファイト)

    写真

    話題の写真ランキング

    リアルタイムランキング

    注目トピックス