“女タイガーマスク”22年目の奮闘

 春の入学シーズン前になると、施設に匿名でランドセルが届く‐‐。近年クローズアップされている社会現象は、孤児院出身の覆面レスラーの活躍を描いたアニメを思わせることから「タイガーマスク運動」と名付けられ、2011年には流行語大賞にもノミネートされた。そんな中、現実のリングで“女タイガーマスク”と呼ばれる選手が活躍している。老舗女子プロレス団体・JWPで選手代表を務めるコマンド・ボリショイだ。

 幼少期を児童養護施設で過ごしたボリショイは「自立したい」との思いから、中学卒業後にプロレス界の門を叩いた。150センチという小柄な体で猛練習に耐え抜き、1991年にデビュー。「施設の先生たちは“まさか合格するとは”と驚いていた」と、苦笑いで当時を振り返る。

 プロレスラーになって以来、児童養護施設や老人ホームを積極的に慰問した。地方で試合をする際は近隣施設に招待状を送った。それは「子どもの時は慰問が本当に楽しみで。外の世界から誰かが来るたびにワクワクしていた」という、自身の経験からの行動だった。

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