佐藤判定完勝!マジカルボックス本領

 12回、赤穂亮(左)に右ストレートを放つ佐藤洋太(撮影・金田祐二)
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 「WBC世界Sフライ級タイトルマッチ」(31日、大田区総合体育館)

 ボクシングのWBC世界スーパーフライ級王者の佐藤洋太(28)=協栄=は3‐0の判定で同級5位の赤穂亮(26)=横浜光=を下し、2度目の防衛に成功した。

 これぞマジカル・ボックスの本領発揮。一発KOを狙った赤穂の左右フックを、ヒラリヒラリとかわし切った佐藤が文句なしの判定勝利でV2を飾った。8回終了時点で、すでに5~8ポイント差の安全圏内。最終12回が始まる前に佐藤はセコンドの新井トレーナーに確認した。

 「1回くらいダウンしても、(ポイントは)大丈夫ですか?」

 左ジャブで完全に試合を支配して、あえてリスクを背負う必要はない。だが、最終ラウンドだけは真っ向勝負の撃ち合いを望んだ。ロープを背負って赤穂の強打を誘い、フックの軌道を見極めてギリギリでかわす。見守った金平会長は「ヒヤヒヤした。心臓に悪い」と振り返ったが、佐藤自身は「すごく面白かった。改めて赤穂選手に感謝したい」と笑顔で満足そうな表情を浮かべた。

 さまざまな因縁があった赤穂との戦いをクリアして、さらなるステップアップを目指す。「まだ28歳だし体も若い。ヒゲも最近生えてきたくらいだし」と成長過程にあることを強調。統一戦などのビッグマッチにも興味を示した。2013年も変幻自在のフットワークでリングを席巻しそうだ。

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