佐藤、練乳で“おいしい”減量法を発見

 「WBC世界Sフライ級タイトルマッチ」(31日、大田区総合体育館)

 ボクシングトリプル世界戦の予備検診が29日、都内で行われ、出場6選手は異常なしと診断された。WBC世界スーパーフライ級王者・佐藤洋太(協栄)は、計量の数日前から一気に追い込む新減量法の効果を実感。練乳を混ぜたバナナジュースを口に含むとだ液の分泌が劇的に増えることを発見し、減量のラストスパートをかける。

 効果絶大の“おいしい”減量法を発見した。佐藤は前戦より頸周(首回り)が1・5センチ、胸囲が2・5センチアップ。理由を「フィジカルの強化は何もしていない。今まで余裕を持って減量してきたが、今回はギリギリまで食っていたから」と説明した。

 「苦労しようが楽をしようが、ハカリに乗ってしまえば同じ。それなら最後の2、3日だけ苦しめばいい」と、減量への考え方を転換。「自分に負けた結果」と話したものの、体重はこの日の朝にリミットに達しており、「食っていると体が動く。いい方向に行って良かった。今日は元気いい」と笑みを浮かべた。

 さらに、「画期的な減量法を発見したんですよ」とニヤニヤ。報道陣がしつこく質問すると、「練乳を口に含むと、ツバがたくさん出るんですよ。それを吐き出すと、苦しまずに1時間で300グラムぐらい落ちる」と打ち明けた。

 子どもが飲み残した練乳入りのバナナジュースを口にしたときに気づいたという。検診を行ったコミッションドクターの羽生信義氏も「だ液は1日に2リットルぐらい出る。甘さが味覚を刺激し、だ液の分泌が良くなる」と、その効果を認めた。

 舌戦を繰り広げてきた挑戦者・赤穂亮(横浜光)と対面も、挑発はなし。落ち着き払った王者は、30日の前日計量で新減量法の成果を見せる。

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