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【窪谷日奈子医師】白内障手術で入れるレンズは劣化しないの?

 白内障は年齢とともに目の中にあるレンズが濁る病気です。手術では濁ったレンズを超音波で砕きながら吸い取り、代わりに人工の眼内レンズを入れます。「あまり早く手術したらレンズが劣化したりしないの?」とよく質問されます。結論からいえば、眼内レンズは少なくともあなたが生きている間は劣化しません。

 ちなみにほとんどのレンズはアクリルでできていて柔らかいので、折りたたんで小さな傷口から入れることができます。アクリルと聞くと弱そうなイメージがあるかもしれませんが、過酷な環境で試験されておりレンズ自体が変質することはありません。

 ただし眼内レンズは汚れてくることがあります。これを後発白内障といいますが、後発白内障が出ると白内障手術の前と同じようにかすんで見えにくくなってきます。レンズについた汚れは外来でレーザーをあて飛ばすことができます。目薬の麻酔で5分くらいで終わる処置なので、「1度白内障手術を受けたのにまた見えなくなった」と感じたら眼科でご相談ください。

 ちなみに以前は眼内レンズは透明でしたが、最近はほとんどのものが黄色く着色されています。白内障は黄色っぽく濁ってきていることが多いので、もともとの色の見え方に近いためです。それでも術後は青っぽい見え方になったとおっしゃる方がいます。ほとんどの方が時間とともに慣れてくるので、心配はいりません。黄色のフィルター効果で目の奥に有害な光が届きにくいというメリットもあるといわれています。

 もちろんクリアタイプのレンズもありますので、昔片目だけ手術しているという方はクリアなものを選ぶこともできます。眼内レンズは「近くが見えやすい」「遠くが見えやすい」の2択だけでなく、乱視用や2焦点・3焦点など色々な種類がありますので、じっくり相談の上、生活スタイルに合わせて選んでみてください。

◆窪谷日奈子(くぼたに・ひなこ)医療法人社団吉徳会・あさぎり病院・眼科医長。眼科専門医。

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