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【谷光利昭医師】巨人・坂本選手の不運なインフルエンザ2回…結構よくあるんです

 巨人の坂本勇人選手がインフルエンザに2度かかったそうですね。そのため、ある人からインフルは短期間に何度もなるものなの?と、質問されました。

 私が開業している兵庫県伊丹市の地域では、まだインフルエンザが流行中です。年末年始の猛威からは減少傾向ですが、終息する気配はありません。インフルエンザウイルスはA型、B型が一般的に知られていますが、C型もあることをご存知ない方は多いかもしれません。われわれ、町医者が迅速に診断できるのはA型、B型のみでC型には罹患していても検査で判明させることはできないんです。

 ただ、C型は発症しても問題となることが少なく、軽症で済むことが多いのです。幼少期に罹患することが多く、一度罹患すると生涯罹患しないとも言われていますので、臨床的に問題となることはありません。ですから我々が使用するインフルエンザの検査キットにはA型、B型のみ診断できるようになっています。

 一般的にA型インフルエンザの症状の方が重篤で、高熱、咽頭痛、せき、全身の痛みなどを伴います。B型インフルエンザはA型インフルエンザと比較すると症状は比較的軽く、時に嘔吐、下痢などの消化器症状を伴うことがあります。ともに治療は同じでノイラミニダーゼ阻害薬かcap依存性エンドヌクレアーゼ阻害薬が投与されます。吸入薬、内服薬、点滴薬がありますが、症状や状態、呼吸機能などに応じて投薬内容を変更します。

 C型インフルエンザは一度きりとされていますが、A型、B型はそうはいきません。A型だけでも144種類のウイルスがあり、理論的には何回もA型のインフルエンザになる可能性がありますし、実際そのケースもあります。また、A型に罹患してから1週間後にB型に罹患するという患者さんもいます。今回の坂本選手のケースも“不運”でしたね。

 特異なケースとしてA型、B型両方のインフルエンザに罹患したり、インフルエンザと溶連菌などウイルス感染と細菌感染の両方に罹患する患者さんもいます。免疫能力が低下している時は、様々な病気に罹患する可能性があります。今の季節にできることは、うがい、手洗い、マスクの着用と過労、ストレス、睡眠不足などにより免疫能力を低下させないこと。やはり日頃からの予防が大切です。

 ◆筆者プロフィール 谷光利昭(たにみつ・としあき)たにみつ内科院長。93年大阪医科大卒、外科医として三井記念病院、栃木県立がんセンターなどで勤務。06年に兵庫県伊丹市で「たにみつ内科」を開院。地域のホームドクターとして奮闘中。

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