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【尾原徹司医師】冬に多い「こむら返り」 油断していると病気が潜んでいる場合も…

 運動の後や寝ているときなどに突然、筋肉が痙攣(けいれん)しておこる「こむら返り」。誰しも経験があるのではありませんか。

 太ももや足の裏、指などでもおこりますが、ふくらはぎがある腓腹筋(ひふくきん)で特におきやすいために「腓(こむら)返り」と呼ばれるようになったとか。ご存知でしたか。

 冬場など寒い、この季節になると「足がつった」という声をよく耳にします。というのも、原因の一つに「冷え」が考えられるからで、実際に、足が冷え切っておこることが多いんです。

 体が冷えることで筋肉が固まり、血液やリンパの流れが停滞し、血行不良を引きおこします。この血行不良もこむら返りの大きな要因です。

 なかでも明け方になる人が少なくありません。明け方は足が冷えやすい上に、寝ている間は水分をとらないので軽い脱水症状になっていたりして、おきやすいと考えられています。

 また、高齢者や血流が悪くなりやすい妊婦さんはおこりやすいので要注意。他に、運動の後におこるのは筋肉の疲労が原因といわれています。

予防するには

(1)体を冷やさないようにしましょう。

(2)冷えた体にはお風呂がおすすめです。筋肉を緩めてから寝ましょう。

(3)寝る前には軽いマッサージやストレッチ運動も効果があります。

(4)栄養バランスも重要。筋肉疲労解消にはタウリンやビタミンB1、カリウムなどを含んだ食材がいいですね。

(5)運動前後はウォーミングアップやクールダウンをしましょう。

 こむら返りになった場合は筋肉が収縮しているので患部を熱いタオルで温め、ゆっくりとほぐすことで対処できることが少なくありません。他の方法は…

(1)つった足の先をつまみ、手前にひっぱります。

(2)つった方のふくらはぎをゆっくり伸ばすなど。

 怖いのは病気で引きおこされている場合です。こむら返りの相談に来られた50代のAさん。数カ月前から明け方に頻繁に引きおこすようになったといいます。そして、最近では週に数回以上。最初は晩秋からだったので、冷えからきていると考えていたそうです。

 確かに、血行障害からくる人も多くいますが、Aさんの場合、こむら返り以外にも「トイレが頻繁になり、喉が渇きやすく、水をよく飲むようになった」と言います。

 病気の可能性もあると考え、検査した結果「糖尿病」からくるこむら返りと分かりました。

 糖尿病の三大合併症の一つに神経障害があります。こむら返りもその一つです。糖尿病でおこるこむら返りはAさんのように、就寝中の明け方におきやすく、多尿症状や喉の渇きをともなえば、糖尿病の可能性があります。

 他にも腎疾患や血管系疾患、内分泌系疾患など、様々な病気が考えられます。こむら返りが続くようならば、素人判断せず、専門医に相談してください。

 ◆尾原 徹司 東京医科大学卒業。東京女子医科大学消化器病センターを経て、神戸鐘紡病院消化器科に赴任。昭和57(1982)年に独立し、医療法人社団つかさ会「尾原病院」(神戸市須磨区妙法寺荒打/神戸市営地下鉄西神山手線妙法寺駅徒歩3分)院長に。

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