【野球】阪神・高橋遥人 無双「4完封」のワケ明かす 捕手・伏見が驚いた「想像以上」何がすごいのか

 「4完封の秘密」とは-。阪神・高橋遥人投手(30)は、6日の中日戦(バンテリン)で球団では60年ぶりとなる、3試合連続完封勝利を挙げるなど、ここまで4完封。32イニング連続無失点と無双状態だ。他球団が手も足も出ない要因は。女房役を務める伏見寅威捕手(35)とともに自らが証言し、好調の秘けつをひもといていく。

  ◇  ◇

 ゼロに抑えるのが当たり前のようになっている。高橋は自身初の開幕ローテをつかむと、最初の登板となった3月28日の巨人戦(東京ド)で完封勝利。続く登板では今季唯一の失点をしたが、4月12日の中日戦(バンテリン)から、3試合連続完封となっている。

 一体なにが要因なのか。本人に聞くと「前腕の状態は上がってますね」と話した。左腕は一昨年、左手首に入れていたプレートを除去する手術を受けた。昨夏に戦線復帰したが、決して万全ではなかった。試合中に前腕に張りが出るケースも多く、長いイニングを投げることができなかった。

 より良いパフォーマンスを発揮するため、ケアも重視。自宅に帰ってからも前腕に治療機器を当てるなど、ケアに時間を割いた。「今年は最初から最後まで(前腕の状態が)変わらない。柔らかくすることは大事だなと思いました」。言葉通り、試合後半になっても球威が落ちず、完投という結果につながっている。

 高橋の登板全試合でバッテリーを組んだ伏見は「すごいとしか言いようがない」と笑う。これまではリーグも違い、左腕を映像やデータでしか見ることがなかった。実際に受けてみると「想像以上」と驚かされた。

 何がすごいのか。尋ねると「これっていうのが出てこない」と語る。それがすごさだった。投手には「ストレートが速い」、「変化球がすごい」、「コントロールがいい」など、パッと思いつく特徴がある。高橋にはそれがないという。「真っすぐもいいし、変化球もいい。コントロールも良くて計算しやすい」。何かが突出しているわけではなく、すべてを兼ね備えた投手ということだ。

 驚きのデータもある。ここまで5試合42イニングで被安打は18。ただ、長打を一本も打たれていない。直球は威力抜群で詰まらせる。変化球のコントロールも間違わない。「ハードヒットが少ない。バッターも、どれを狙えばいいの?って感覚だと思います」と伏見は語った。

 2人が選ぶここまでのベストゲームは、今季初登板で完封勝利を成し遂げた巨人戦。「最初の試合で緊張した。ボールどうこうよりも、いいスタートを切れたのが良かった」と高橋。ケガもなく初めてつかんだ開幕ローテで、勝てたことがうれしかった。伏見も「開幕2戦目を任されて、自分の力を出せるのはすごい」。一発目で残した結果が、自信につながった。

 これだけゼロを並べ続けると、期待も大きくなる。「前回登板が、たまたまじゃなかったと。次の試合を抑えないといけない」とプレッシャーがかかるのも事実。虎の最強左腕は重圧にも負けず、目の前の相手をねじ伏せていく。(デイリースポーツ・滋野航太)

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