【野球】侍を1位突破に導いた井端監督の決断 現実的で柔軟な4番問題解決策 その背景にあったもの

 WBC1次リーグを3戦3勝として早々と1位突破を決めた侍ジャパン。井端弘和監督(50)は、“開幕戦”となる台湾戦(東京ド)で今回初めて吉田を4番に据えるなど、いきなり打線のテコ入れを敢行して流れをつかんだ。将が打線を組み替えた采配の背景や準々決勝以降の4番問題を探った。

 正直、驚いた。衝撃を受けたファンもいたことだろう。1次リーグ初戦となる6日・台湾戦。侍のオーダーで4番に入っていたのは吉田だった。

 メジャー組が出場していない2月22日と23日のソフトバンク戦(いずれもサンマリン)、同27日と28日の中日戦(いずれもバンテリン)の壮行試合計4戦は佐藤輝が4番だった。メジャー組が出場した2日・オリックス戦と3日・阪神戦(いずれも京セラ)の強化試合2戦は村上を4番に据えた。重要なターニングポイントとなるWBCの“開幕戦”で打線にメスを入れること自体が異例だろう。

 勇気と覚悟が必要だし重い決断だったはずだ。井端監督は打線を組んだ経緯をこう語った。「(大谷は)強化試合で(1番と2番の)両方を見させてもらった。1番に入った方が勢いと迫力といろいろなものがあった。吉田選手を4番にしたのはすごい状態も良かった。1番から流れを組んだ時に、まずはそこ(4番)が適任かなと思った」。大谷1番、吉田4番の並びがベストという発想だった。リードオフマンは、初戦で満塁弾を含む3安打5打点、新4番も2安打1打点と活躍して大勝。打線のテコ入れがずばりとはまった。

 4番は固定したい-。そう考える指揮官は少なくないだろう。井端監督は選手たちの状態をしっかりと見極め、開幕前の実戦で起用した佐藤輝や村上ではなく、開幕戦で今回初めて4番を吉田に決めた。その発想はシンプルで「状態が良かった」というもの。現実的な決断であり、柔軟な対応だと感じた。

 采配は的中している。1番・大谷は相手に脅威を与え、4番・吉田は7日・韓国戦と8日・オーストラリア戦で価値ある2試合連続アーチを放った。8日の試合前に4番は固定が理想か、臨機応変な起用かと聞かれた指揮官は、こう答えた。「吉田選手の状態がいいので、そこ(4番)に置くのがいいと思ってますけど。日々そこだけでなく、考えてますけど。コーチを含めて」。打線の並びを考え、選手の状態を把握し、ベストオーダーを模索する。今後も試行錯誤は続くだろう。

 1月には4番候補について「みなさんが思っている4番という中で、何人もいると思います。みなさんが思っている選手がみんな候補だと思います」と語った。国内組もメジャー組も強烈なパンチ力を誇る強打者がそろう。現状では1番・大谷、4番・吉田の並びで挑む可能性が高いが、井端監督の柔軟であり現実的な発想で、最善の手を打つことになるだろう。(デイリースポーツ・伊藤玄門)

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