【野球】阪神ドラフト5位・岡留の現在地 活躍で沖縄を伝えたい

 沖縄を伝えるために-。阪神ドラフト5位・岡留英貴投手(22)=亜大=は、大好きな地元のために腕を振る。プロ1年目のシーズンが始まって約2カ月が経過。関西の地に少し慣れてきた現在でも、「やっぱり沖縄っていいですよね」と目を輝かせていた。

 今季のここまでは、ウエスタンで10試合に登板し、防御率3・48。初登板から2試合はともに失点を喫し、プロの厳しさを味わった。「打者の反応を見て投げていかないといけない」と投球の中での課題も発見。ビデオで自らのフォームを見直すなど修正に取り組み、4月9日・広島戦(マツダ)からは5試合連続無失点に抑えて結果を残した。

 4月8日・広島戦(マツダ)の際には、新型コロナウイルスに感染し、2軍で調整を続けていた青柳からスライダーの握りを教わった。それまで、思いっきり腕を振って投げられなかった球種だったが、「深く握る感じ」と助言を受けて制球力が向上。変化量もアップし、カウント球としても有効な球種となった。

 少しずつ自信を手に入れてきたこの約1カ月間。8日・中日戦では、初めて甲子園のマウンドに立ち、登場曲「オジー自慢のオリオンビール」が、2760人の虎党の前で流れた。漁港の海に飛び込んだり、近くのビーチに遊びに行ったりと青春時代を過ごした沖縄を思い出せる曲。後押しされるように腕を振り、1回をわずか12球で三者凡退に抑えた。

 登場曲にこの曲を選んだ理由も「シンプルに沖縄をいろんな人に届けたい」から。亜大進学まで沖縄で野球漬けの日々を送り、「人に教えるほど(沖縄を)理解していないんですけど」と謙遜するが、「沖縄のいいところをどんどん届けたい」と活躍の原動力にする。

 一歩ずつ1軍デビューに向けて、力をつけていっている背番号64。次は満員の聖地に沖縄ソングを流してみせる。(デイリースポーツ・北村孝紀)

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