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【野球】プロ野球OBも舌を巻く ハイレベルなスピリーグの熱い戦いに注目

 プロ野球の熱い戦いは、まだ終わらない。日本野球機構(NPB)と株式会社コナミデジタルエンタテイメントが共催する「eBASBALL プロスピAリーグ」(通称・スピリーグ)が4日に開幕。12球団を代表するプロプレーヤーたちが、日本一を懸けた戦いを展開している。

 野球ゲームと侮るなかれ。今年は全国から約29万人が球団ごとの予選に参加。勝ち抜いた計36人のプロプレーヤーがハイレベルな試合を見せている。

 彼らの技術には、各球団でスピリーグ監督を務めるプロ野球OBも舌を巻く。広島チームの石原慶幸監督は「選手の特徴を知った上で、配球を組み立てている」と分析した。

 例えば開幕カード3戦目。広島の渡邊太智選手が操作した先発・野村の投球に「外の球の出し入れや(打者が)待っていないところで緩いカーブを使ったりと。実際の(野村)祐輔と似ていると感じた」と話す程だ。

 DeNAチームの多村仁志監督も「完全にスポーツ。目で見たものを脳が処理して、そこからの伝達で体が動く。彼らはそれを指先に集中する力にたけている。eスポーツというだけあって反射神経が大事。それは実際の野球、スポーツと変わらない」と見ている。

 観た者を楽しませる試合の数々。それと同時に、eBASBALLの盛り上がりには、ゲームという観点で野球人気に寄与する要素が多数存在している。

 阪神チームの桧山進次郎監督は「普段リアルな野球に興味がなくても、プロスピAをやって選手の名前を見て、知る。そこから興味を持って、実際にリアルな野球を見ると、ゲームと一緒やんという時もあるだろうしね。(野球への)入り口は増えると思う」と相乗効果を期待した。

 現役選手やOBでも、米大リーグ・パドレスのダルビッシュ有や元阪神・藤川球児らも実際にゲームをプレーし、自身のSNSで紹介して一般ユーザーとつながりを持てていることも人気に拍車をかけている要因だ。

 そして、ゲームで野球を楽しむことは年齢や性別も問わない。多村監督は「ゲームならば男女問わず、年齢も小さい子から僕らの上の世代でも(同じ舞台で)できる。そういう楽しさがeBASEBALL、プロスピにはあるよね」と話した。

 タイミングも効果的だ。日本シリーズが終了し、12月以降はプロ野球の試合が無くなる時期。そこにスピリーグが行われることの反響を、多村監督は体感しているという。

 「やっぱりオフになると(ファンも)野球から離れちゃう。そこに入ってくれたのは大きい。SNSでファンの方たちのコメントを見ると、1年中野球を楽しめるようにしてくれたという声が結構あるので。プロ野球OBとしてもありがたい」

 この盛り上がりが少子化などによる野球の競技人口減少に対し、直接的な解決策とはならないだろう。ただ野球が人気スポーツで在り続けるために、野球ゲームが有効なコンテンツに成長していることは間違いない。NPBが今大会を共催する意義も、そこにある。

 「やっぱり熱い戦いでドラマがあるよね。ヘッドフォンから聞こえるみんなの掛け合いとか。すごい考えてプレーしていると思う」と桧山監督。実際のプロ野球も顔負けの熱戦は各球団計15試合を戦い、リーグ上位3チームが来年1月15日からのeクライマックスシリーズへ進出。同22日のe日本シリーズで日本一が決定する。(デイリースポーツ・中田康博)

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