【野球】阪神・中野、広島・栗林に続くか 都市対抗で輝き、活躍期待の社会人ルーキー

力投する三菱重工West・森翔平
三菱重工West・八木彬
東邦ガス・松本竜也(ホンダ鈴鹿からの補強選手)
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 第92回都市対抗野球は東京ガスが優勝し、幕を閉じた。今大会には今秋のドラフトで指名された社会人選手15人中14人が登場。投手7人、野手6人が試合に出場し、ヤクルト3位の日本通運・柴田大地投手(24)はコンディション不良で登板なしに終わった。今季30盗塁でセリーグ盗塁王となった阪神・中野拓夢内野手(25)、新人最多セーブのプロ野球タイ記録に並ぶ37セーブを挙げた広島・栗林良吏投手(25)が1年目から輝きを放った中、即戦力として注目が集まる社会人ルーキー。プロ入り前最後の大舞台で存在感を示した選手を振り返る。

 先発投手で活躍が目立ったのは、広島ドラフト2位の三菱重工West・森翔平投手(23)だ。1回戦・三菱倉敷オーシャンズ戦に先発し、8回3安打1失点8奪三振。都市対抗予選では直球が抜ける場面が多かった印象だが、本大会では本領を発揮した。伸びのある直球にチェンジアップ、カーブと緩急自在の投球。ベースの内外をこするようなコースへの制球も光った。

 森と同じチームのロッテ5位・八木彬投手(24)は中継ぎで存在感を出した。2試合に登板し、計2回無失点3奪三振。最速152キロを誇る直球を武器に力でねじ伏せた。直球とフォークを持ち味としてきたが、「スライダーとか他の変化球も投げられるように」とプロ入りに向けて球種を増やす意向。1年目からフル回転の活躍が期待される。

 中継ぎとしてはもう一人。ホンダ鈴鹿で東邦ガスの補強選手として出場した広島5位・松本竜也投手(22)が躍動した。3試合で救援登板し計8回4安打無失点6奪三振。2500回転を越えるキレのある直球で安定した投球を披露し、優秀選手賞を受賞した。

 打者では、ポスト鈴木誠也の期待が懸かる広島6位の大阪ガス・末包昇大外野手(25)が驚愕(きょうがく)の一発を放った。1回戦・伏木海陸運送戦では「4番・右翼」でスタメン出場。0-0の四回に“中堅”に引っ張り込むようなスイングで一振り。弾丸ライナーで東京ドームのバックスクリーンに突き刺さす先制ソロを放った。2回戦・JFE東日本戦では4打数4三振で大ブレーキも、右の長距離砲としての魅力を見せつけた。

 阪神ドラフト6位・豊田寛外野手(24)=日立製作所=も1回戦・ヤマハ戦の五回に右翼越え2ランを放ち、3打数2安打2打点1本塁打。右方向に長打が打てる長所を存分に発揮し、虎党の期待を膨らませた。

 来年3月25日に開幕するプロ野球。開幕1軍メンバーに社会人ルーキーは何人入るのか。秋のタイトル争いに名が上がることに期待したい。(デイリースポーツ・北村孝紀)

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