【野球】期待裏切った今季 広島・遠藤淳志、再起の秋「上で投げられることを証明したい」

 広島の遠藤淳志投手(22)が来季の復活を目指している。今季はフォームを崩し、わずか2試合の登板に終わったが、宮崎で行われたフェニックス・リーグでは4試合に登板、防御率2・14の好成績を収めた。8日から始まった秋季練習でも持ち味である直球を軸に首脳陣にアピールし、まずは来春の1軍キャンプの切符をつかむ。

 大切な秋季練習が始まった。遠藤は「フェニックス・リーグで出せたことを継続したい。監督が求めているものを出せるようにしたい」と静かに闘志を燃やした。来春の1軍キャンプのメンバーに入るため、紅白戦では伸びのある直球をアピールしていく。

 3年目の昨季はシーズン通じて先発ローテを守り、2完投を含む5勝6敗、防御率3・87の成績を残した。しかし、投手陣の柱としてさらなる飛躍を期待された今季はわずか2試合の登板に終わり、結果を残せなかった。

 「昨年1軍でやっているということもあって力みが出た。それでフォームが崩れてしまったのだと思う」。開幕を2軍で迎えたことで、早く1軍に上がりたいという焦りも重なった。投球のリズムやタイミングを見失い、本来の投球を取り戻せないまま、シーズンを終えた。

 しかし、再起を誓ったフェニックス・リーグでは見事な投球を見せた。計4試合に登板。21回を投げ、自責点は5。防御率2・14の好成績を残した。10月19日の楽天戦は最速148キロを計測し、5回4安打1失点で11奪三振。同26日の楽天戦でも6回6安打3失点で11三振を奪うなど力強い球が戻ってきた。

 ウエスタン終了後、フォームの修正に取り組んだことが奏功した。「今までは上げた左足を一度止めていたが、左足を蹴るようなイメージで流れるように投げることで、いい形につながった」。左足を上げた後にできる間をなくすことでスムーズな体重移動ができるようになり、復調の足掛かりをつかんだ。

 秋季練習では宮崎での成果を首脳陣にアピールしていく。「上でしっかりと投げられるという証明ができるようにしたい。常に初心を忘れず、自信を持って勝負していきたい」と意気込んだ。充実の秋を過ごし、復活に向けて歩みを進めていく。(デイリースポーツ・赤尾慶太)

 ◆遠藤淳志(えんどう・あつし)1999年4月8日生まれ。茨城県土浦市出身。右投げ右打ち。投手。186センチ、85キロ。背番号66。今季の年俸は2400万円(推定)。霞ケ浦高から17年度ドラフト5位で広島に入団。2年目の19年に1軍で34試合に登板。昨季は先発ローテの一角として5勝をマークした。長身から投げ下ろす直球が武器。

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