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【スポーツ】桃田賢斗、五輪“前哨戦”は8強で散るも…430日ぶり国際大会は「完全復活」に弾み

 東京五輪“前哨戦”は日本のエースにとって厳しい結果となった。バドミントンの全英オープン(バーミンガム)は17日に開幕。男子シングルスで世界ランク1位の桃田賢斗(26)=NTT東日本=は、430日ぶりに国際大会に臨んだ。2回戦までは順調に勝ち進んだが、準々決勝で同10位の22歳、リー・ジージャ(マレーシア)にストレート負けを喫し、8強で散った。

 桃田は111回目を迎えた伝統の全英オープンを「完全復活」の場と位置付けていた。昨年は1月に遠征先のマレーシアで交通事故に遭うと、2月に右眼眼窩底骨折が判明し、手術を受けた。その後は12月の全日本総合選手権で実戦復帰し、優勝。今年1月のタイ遠征で国際大会に復帰予定だったが、成田空港で受けたPCR検査が陽性となり、代表選手の派遣が取りやめとなった。

 「もう完全に、どこも痛い所もないし、調子も悪くない。完全に復活した自分を見てもらいたい」。出発前にそう意気込んだ言葉には、優勝への確かな自信を感じた。宣言通り、2回戦まではストレート勝ち。2年ぶり優勝へ弾みをつけたが、準々決勝は第1ゲームで7連続失点を許すなど、世界ランク1位の桃田を研究してきた若手に精彩を欠いた。

 国際バドミントン連盟(BWF)の公式サイトによると、22歳の新鋭が「これまでに6度戦って1度も勝てていなかった。とてもうれしい。私のキャリアの中で非常に大きな瞬間です」と大喜びするほどの“波乱”でもあった。「桃田選手がとても強いことは知っていた。全てと戦うゲームプランでした」と強気にプレーされたことが敗北につながった。

 桃田も19年4月のシンガポール・オープン後に「すごく研究されていて苦しかった」と吐露したことがある。世界1位の宿命とも言えるが、全英オープンは久々の国際舞台だったこともあり、攻め込まれた部分があったのだろう。大会公式ツイッターとBWFの公式サイトによると、準々決勝後は「(相手は)非常にミスが少なく、すごくアグレッシブな攻撃をしてきて気持ちで押されてしまった」と反省。一方で「このトーナメントを通じて、緊張を感じることができた」と、失っていた国際大会での試合勘は得られたようだ。

 全英オープン出発前には「何ができて何ができないのかをしっかり明確にできるような試合にできたら」とも語っていた。東京五輪“前哨戦”での苦い経験は、将来に向けた大きな糧になるはずだ。今後は5月のマレーシア・オープン、6月のシンガポール・オープンで、国際舞台での試合勘をさらに磨くと予想される。4カ月後の東京五輪では悲願の金メダルを獲得し、世界に「完全復活」を証明してほしい。(デイリースポーツ・田中亜実)

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