【野球】由伸or山岡、オリックスのエースはどっちだ!?

 『エース』とはチームで最も勝つ確率が高い投手、つまりその投手が登板する日は「きょうは勝てる」と味方に勇気を与え、相手の戦意すら喪失させる存在である。

 では、オリックスのエースは誰なのか?

 昨年まで2年連続で開幕投手を務めた山岡泰輔投手。

 2019年に最優秀防御率、昨季は最多奪三振と2年連続でタイトルを獲得した山本由伸投手。

 ともに2019年にはプレミア12に参加した侍ジャパンの一員として世界一に貢献した。日本を代表する投手。この2人が候補に挙がるとみられる。

 中嶋聡監督はこんな風に話した。

 「去年は故障で山本が引っ張る格好になったけど山岡の逆襲もある。そうなれば、また話は別になってくる。2人とも素晴らしい投手であると思う。絶対エースというなら何年も10勝以上。そこまで来ているか?まだまだ2人とも伸びしろはあるんじゃないかと思う」

 阪急でプロ生活をスタートさせた中嶋監督。通算284勝を挙げた山田久志をはじめ、オリックス連覇時には通算176勝の星野伸之、西武移籍後は松坂大輔、日本ハムの兼任コーチ時代にはダルビッシュ有、大谷翔平ら球界を代表する投手を見てきた。山岡、山本の2人の才能を認めながらもまだ、『エース』には至っていないと言う。

 山岡は昨季、開幕直後に左脇腹を痛め長期離脱し、新人年から3年続けてきた規定投球回数に届かなかった。通算では92試合32勝32敗4ホールド、防御率3・64。

 山本はタイトルを獲得したが、最終盤にコンディショニング不良のため2試合の先発をフイにした。こちらは過去4年で1度もフルシーズン完走したことがない。通算では97試合21勝13敗32ホールド1セーブ、防御率2・42。

 つまり、ともに今季5年目を迎える2人にはまだまだ伸びしろがたっぷりあると指揮官は見ているのだ。

 そのためか開幕投手について「候補は2人だけなのか。昨季の1カード6連戦ではなく、通常のシーズンならどういう並びにしたらいいのか。強いエースになるのか。相性でいくなら条件になってくる」と、あえて明言はしなかった。

 山本は22歳、山岡は25歳とまだまだ若い。昨年のドラフト1位・宮城大弥投手や、今年のドラフト1位・山下舜平大投手(福岡大大濠)ら好素材も続々と加入してきた。投手王国への道を切り開くのは間違いなく、山本、山岡の2人だ。まずは長年低迷するチームを浮上させる原動力となること。その先に『エース』の称号が掲げられるはずだ。(デイリースポーツ・達野淳司)

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