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【野球】開幕ダッシュ失敗のソフトバンク 強化すべきは打線か投手陣か

 今年のソフトバンクは「猫の目打線」だ。2カード目の西武戦を終えた時点で9戦8通りのスタメンが組まれた。2試合続けて同じオーダーで戦った試合はない。これは開幕前の練習試合でも同様で、12戦12通りのスタメンを組みながらシーズンへの準備を整えてきた。

 今季が就任6年目の工藤監督は、これまでも積極的に手を加える方だった。相手投手の左右や対戦データ、さらに当日のコンディションを見極めて、打撃コーチと相談し合いながら決断を下す。

 ただ、テコ入れするのは上位か下位で、クリーンアップトリオを動かすことはあまりなかった。しかし、今季のソフトバンクに“聖域”はない。練習試合でも試していた「2番柳田、3番バレンティン」を27日、28日の西武戦で披露してきた。

 2番に強打者を据えるのは最近のトレンドだ。工藤監督はその狙いについて「先発にとって立ち上がりはどんな投手でも不安なもの。僕もそうでした。まだ安定しないところを打って崩すために、調子のいいバッターを早めに並べる。これも一つの方法です」と説明する。

 2番柳田の采配は、その2試合ともズバリ的中した。2試合連続で初回に先制本塁打。いずれもバックスクリーンにたたき込んだのだ。

 先行逃げ切りはソフトバンクの必勝パターンだ。他球団がうらやむぶ厚い戦力を誇り、リリーフ投手も充実している。工藤監督とすれば思惑通りだったはずだ。

 しかし、ソフトバンクは開幕ダッシュを失敗した。最初のロッテ戦を1勝2敗、そして敵地での西武6連戦は2勝4敗。2カード連続負け越しだ。一時借金を返済したが、6連戦の後半で3連敗。借金3は16年4月以来、4年ぶりの事態だ。

 26日、27日はセットアッパーの岩嵜が2日続けて走者をためてから逆転本塁打を浴び、いずれも負け投手になった。28日は同点の九回に若手の泉を投入するも1死も取れずにサヨナラ負けした。先行だったために守護神の森の投入するのを躊躇したのが裏目に出たが、その森にしてもどこか万全な姿ではない。らしくない試合が続いており、今、ソフトバンクの屋台骨が揺らいでいる。

 豊富な戦力を表すように、ファームには千賀、武田、大竹らが控えている。だが、彼らは先発候補だ。ブルペンの救世主となると2年目の杉山が候補に挙がるが未知数である。経験も実力でも信頼のおける先発陣。その中からリリーフ転向を探る手も必要かもしれない。

 今、テコ入れすべきは打線よりも投手陣か。今季は120試合制。距離が短いレースと同じで出遅れが致命的な敗因になりかねない。動くにしても耐えるにしても迷っている時間はない。工藤監督以下ソフトバンク首脳陣がどのような決断を下すのか、注目だ。(デイリースポーツ特約記者・田尻耕太郎)

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