【野球】広島・中村奨、1軍キャンプで得た成長へのヒント「今季中には1軍で」

 ドラフト1位で入団し3年目を迎えた広島・中村奨成捕手(20)が今季中の1軍出場を目指してレベルアップを図っている。

 昨秋に続いて今春キャンプも1軍メンバーに選ばれたが、最後まで残ることはできなかった。第3クール最終日の2月17日、佐々岡監督から「しっかり練習して、また戻ってこい」と励まされ、1軍キャンプ地の沖縄から2軍の日南へ向かった。直後には体調を崩して練習を1週間休んだが、現在は元気に練習に励んでいる。

 「1軍をちょっとでも経験できたことは大きな収穫。雰囲気が違ったし、意識の高さも2軍の選手とは全然違いました」。その中で痛感したのは「技術的にも配球面でも、まだまだ自分は足りないことが多い。上でやるためには、もう一段も二段もレベルアップしないといけない」ということだった。

 1軍キャンプでの経験は2軍でも生かされている。3月3日の教育リーグ・ソフトバンク戦(由宇)では1試合マスクを任され、薮田、菊池保、一岡ら6投手を好リードし、1失点に抑えた。「強いスイングをする」と意識している打撃でも豪快な3ランを放った。

 植田2軍バッテリーコーチは「自分の考えを持ってリードしていたし、ジェスチャーなどでその考えを投手にも伝えることができていた」と評価した。同コーチによると、捕手に求められる資質は捕ること、投げることに加えて的確な状況判断だという。たとえば試合では投手の球を何球か受けた中で、その日の調子を見極め、リードを組み立てていく必要がある。中村奨はその部分でも成長の跡を見せており、同コーチは「あとは送球面での安定感。そこを磨けば1軍も見えてくる」と話した。

 過去2年は1軍出場がなく、中村奨は「1軍キャンプを経験して、より一層、上でやりたい気持ちが強くなった。守備や打撃だけでなく、走塁面でも高いレベルに持っていきたい。総合力を上げて、今季中には1軍でプレーしたい」と決意を示した。キャンプ中には会沢からも「意識を高く持ってやりなさい」とアドバイスをもらったという。

 ポジションは違うが、同期の遠藤は開幕ローテの一角として期待されており、1年後輩の小園も開幕スタメンの座を狙うなど同世代の奮闘する姿も大きな刺激になっている。勝負の3年目。1軍デビューへ向けて、がむしゃらに突き進む。(デイリースポーツ・工藤直樹)

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