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【野球】阪神・藤川が語った打倒巨人への思い 連夜のG倒にも「まだ100以上負け越している」

 エース・菅野を撃破して巨人に13-8と圧勝した15日の試合後。東京ドームの通路で、連夜のG倒に浮かれる記者に向かって、阪神の藤川球児投手(38)が本気とも冗談ともつかない口調で言った。

 「まだまだですよ。だってあと100以上も負け越してるんですから」

 実はその試合前に彼と立ち話をする機会があった。

 先に断っておくが、記者は今年からいわゆる“虎番”になったばかり。もちろん取材はしているが、深い付き合いがあるわけではない。それでも「球児」と書かせてもらうのは、甲子園のお膝元の西宮で育った記者が虎党であり、一ファンだった昨年までと同様に、親しみを込めてそう呼ぶのが自然だからである(通常原稿で使用する「藤川」はいまだになじめない)。

 閑話休題。巨人戦の連敗を止めた前夜、14日の試合後に球児は「まだまだやり返さないと。チームもファンもそういう思いでやっている」と話していた。

 その試合では、矢野監督がいつもの「八回ジョンソン」という勝ちパターンの継投を崩し、巨人の1番から始まる好打順を意識して七回にジョンソンを投入した。そして八回を球児が任され、最後はドリスが締める。反撃の隙を与えず、巨人戦の今季連敗を6でストップした(昨季も含めると1分けを挟み9連敗中だった)。

 「あの(順番を変えた)継投だって監督の巨人戦に対する思いの表れ。長い年月をかけて積み重ねてきたものだから」

 前夜のそんな打倒巨人に対する言葉について、さらに聞きたくて2戦目の試合前に声をかけたのだった。

 「もうね野球の枠を超えた“東対西”の話なんですよ。育った地域や環境に根付いたもの。例えば若い子が誰々選手のファンっていうのも、親が(阪神か巨人のどちらかの)チームのファンだったことが影響している場合がある。ずっとそういうものが積み重なってきている」

 “チームもファンもそういう思いでやってきた”のファンの部分を話してくれたが、チームの方だって何代にわたって先輩から受け継がれてきたのだろう。その結果、「20年やってきた僕はそういうのが分かるようになったんです」と言う。球児と長い付き合いの記者によると、巨人戦に負けて一番悔しがるのは球児だという。

 そして冒頭の言葉だ。「2つ返しましたね」の問いに答えた「100以上も負け越している」は平成における阪神318勝、435敗(17分け)のことか、あるいは通算の815勝、1065敗(71分け)のことか。いずれにせよ積み重ねてきた通算成績を持ち出すあたりに、球児の打倒巨人への思いが詰まっている。

 「若い選手が分かるのはなかなか難しい」と言うが、それを伝え、次世代に受け継いでいくのも藤川球児の使命。選手として、そして将来的には指導者としてその役目を果たしてほしいと思う。(デイリースポーツ・和田 剛)

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