【野球】巨人・炭谷“移籍捕手の壁”克服へ昼は練習、夜も勉強

 巨人のレギュラー争いが、佳境に入ってきた。中でも開幕捕手争いは、候補選手がオープン戦でしのぎを削っている。FAで入団し、三顧の礼で迎えられた炭谷銀仁朗捕手(31)も正捕手を確約されたわけでなく小林、大城、阿部とレギュラー捕手を争う。パ・リーグからセ・リーグに移り昼夜、チームの特徴把握へ日々、勉強に励む日々だ。

 西武時代、ゴールデングラブ賞2度、涌井、菊池と最優秀バッテリー賞を受賞した実績十分の男は原監督から、守備力はお墨付きをもらうも、本人は決して楽観視はしていない。キャンプ、オープン戦と昨年まではとは違うハードスケジュールをこなしているという。

 「それは去年とは違いますよ。若い投手も、多いですし、部屋に戻っても、チャートを見たり、(選手)名鑑を調べたり。いろいろとやることはありますよ」。キャンプ中から投手陣と密にコミュニケーションをとってきたが、新チーム入りして、まだ2カ月。実際にバッテリーを組み、見立てと違う部分は遠征先では宿舎に戻ってから、チャートや選手名鑑を眺めるという。

 新チームで一つ理解しては、一つまた壁にぶつかる。8日のオリックス戦。エース菅野とバッテリーを組み、まさかの4回6失点。試合後は、「しかし、よう打たれますね。勉強します」と、よさを引き出すことができず反省。それでも「なるほどと思ったこともある」と、また一つエースの特徴を捉えたことを前向きに話した。

 誰もがぶつかる壁なのか。捕手が移籍した場合、新チームでの投手の特徴把握に戸惑うこともあるようだ。17年にFAで日本ハムに再入団した鶴岡は言う。「投手陣への対応とかそれは、時間はかかりましたよ。全員が分かるまでにね」と当時を振り返っていた。何を投げたいか、クイックモーションなど、分からなければ先に進まないこともあるのは確かなようだ。

 3月29日の開幕は2週間後に迫る。菅野との相性もよく、抜群の盗塁阻止率を誇る小林、オープン戦で打力と昨年よりスローイングの精度が上がった大城と原監督も捕手選びに熟考を重ねている。開幕捕手の座を射止めるため、銀仁朗は昼間は練習、夜は“夜学”に励んでいる。(デイリースポーツ・水足丈夫)

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