【野球】打撃への意識高い広島投手陣 バットへのこだわり、志願の特打…

 プロ野球は5月29日から交流戦が始まった。ペナントレースの行方を左右するといわれる“短期決戦”は、DH制の使い方や投手交代など各球団の戦い方が勝敗を分ける。

 広島の先発陣は昨今、打撃への意識が高い。岡田はその筆頭で、バックには必ずバットを携え練習に臨んでいる。今年の春季キャンプ打ち上げの日にも1人、室内練習場で黙々とバント練習をしていた。「明丈(岡田)と祐太(中村)はロッカーで打撃の話をしている」と大瀬良。1打席、ひとつのバントがチームの勝敗に直結するだけに決して怠ることはない。

 その姿勢はほかの先発陣へ波及している。5月30日。グラウンドでの練習を終えた九里は、バットを手に階段を上ってきた。「今から室内でバッティング練習をします。僕は打撃センスがないので」。マシンを相手にバント練習などをするというのだ。

 岡山理大附、亜大と打席に立つ機会はなかったため、アマチュア時代に打撃練習をしたことはほとんどない。「打席では簡単にアウトにはなりたくない。三振をしたとしても、その前の過程でできるだけ粘りたい」。広島に入ってから本格的にバットを握る。次回登板までの中6日で3日間は汗を流し、ビジター球場の場合は打撃コーチなどに投げてもらいバント練習をしている。

 バットにも打撃への高い意識がうかがえる。多くの選手がグリップにクッション性が高いテープを巻いたものを発注。フルスイング時の衝撃を和らげるように対策をしている。大瀬良に至っては、その上にさらにテーピングをする。「テープを高く巻いてもう1つグリップエンドをつくることで、短く持ってもしっかりと振ることができる」。今季はすでに2安打4打点を記録しており、打撃面でも好調だ。

 投手は打席に立てば9人目の野手になる。広島の投手陣は、バットでも勝利に貢献している。(デイリースポーツ・市尻達拡)

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