【野球】2連覇広島の“逆転力”を支えた中継ぎ投手陣

 37年ぶりのリーグ2連覇を成し遂げた広島。“逆転力”が相手チームにとって最大の脅威となった。優勝までの84勝のうち、逆転勝利はリーグ最多の41試合。粘り強い攻撃力だけでなく、中継ぎ陣の踏ん張りも大きく影響した。

 今季は一岡、今村、ジャクソン、中崎、中田の5人が50試合以上に登板し、平均防御率2・07と抜群の安定感を誇った。他にも先発から中継ぎに回った九里をロングイニング要員として起用。層の厚いリリーフ陣が試合の終盤を支えた。

 一方で、絶対的な抑えは不在だった。本来なら、守護神は昨季34セーブの中崎。しかし、開幕直後に腰痛症で離脱するなど、状態が上がらず今村が代役を務めた。シーズン終盤からは2投手のダブルストッパー制。畝投手コーチは「状態を見て起用していた。固定しなかったという状況の中でしっかり対応してくれた」と高く評価する。

 先発投手こそ、完投数は昨季の「5」を下回る「4」となったが若手が成長。シーズン中盤から先発となった薮田が15勝3敗、防御率2・58、勝率・833で自身初のタイトル、勝利第1位を獲得し、2年目の岡田は12勝を挙げ、優勝に大きく貢献した。大瀬良、野村と続いて開幕からローテを大きく崩すことなく戦うことができたのも連覇できた要素の一つとなった。

 リーグトップの破壊力を持つ鯉打線。投手陣にとっても頼りになる存在となっている。今村は「点を取られなければ、野手が逆転してくれるという雰囲気がブルペンにはあった」と振り返る。マウンドに上がる誰もが同じ思いだ。

 迎えるポストシーズン。チーム一丸となり、CSファイナルS突破、33年ぶりの日本一を目指す。(デイリースポーツ・井上慎也)

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