【野球】虎は鯉を止められるか…阪神バッテリーと広島の機動力を検証

 プロ野球のセ・パ両リーグが31日に同時開幕する。阪神は広島を相手に3連戦を戦う。16年の対戦成績は7勝18敗。シーズンを前に再度、昨年の広島戦を検証する。

 やはり“足”にやられた印象が強い。昨年、広島に盗塁を企図された回数はリーグワーストの36回。そのうち許盗塁29で盗塁阻止率は・194だった。盗塁阻止は投手と捕手の共同作業といわれる。ただ、数字からは走られる傾向の強い選手が分かる。

 投手別で見ると、藤浪が企図数15のうち許盗塁12と最も走られている。続いて目立ったのは能見で企図数5のうち許盗塁4、藤川も企図数3で許盗塁3だった。

 一方の捕手は、原口が企図数10のうち許盗塁8、梅野が企図数15に許盗塁12で、ともに盗塁阻止率・200。岡崎と坂本はそれぞれ企図された3回全てで盗塁を許した。

 中でも要注意選手は広島・田中か。昨年は企図数10のうち許盗塁7。実に7割という高い成功率でかき回された。個々の盗塁だけでなく、チーム全体の“積極策”にも悩まされた。重盗を絡めて、得点してくる攻撃に足をすくわれる場面もあった。

 これらの反省から阪神投手陣は、昨年の秋季キャンプでクイックの精度向上に力を入れた。春季キャンプでは宜野座球場のブルペンに工夫を加えた。通常の投球プレートとは別に、角度を90度かえたものを6カ所設置し、けん制の練習に時間を割いた。

 取り組んできた“足攻対策”を実らせたい。阪神は20年ぶりに広島の本拠地で開幕を迎える。阪神がホーム開幕権を持つが、高校野球の選抜大会と日程が重なった。また、オリックスが楽天との開幕戦で京セラドームを使用するため、猛虎がマツダスタジアムに乗り込むことになった。

 ちなみに前回、広島の本拠地で開幕を迎えたのは20年前だった。広島市民球場時代の97年4月4日で雨天中止になっている。仕切り直しとなった翌5日は1-3で敗戦。現広島監督の緒方孝市に3ランを打たれたほか、1盗塁を記録されている。(デイリースポーツ・折原良輔)

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