オリックス・谷がチームに与える影響

 オリックスのスタメンに「谷佳知」の名前が帰ってきた。7月20日の西武戦では遊撃への内野安打をマークした。一塁への全力ダッシュでチームを鼓舞し、自身の2000安打へあと76本とした。実に473日ぶりの安打だった。

 平野恵、坂口らを故障で欠くチームにとって、精神的支柱として谷の存在は何よりも大きい。6月11日に1度、1軍登録された。しかし、実際はそれより1カ月以上前、開幕ダッシュに失敗し、低迷していた4月中旬にはチーム内で谷の昇格が論議されていた。

 巨人在籍時代の7年間で5度の優勝を経験。常勝軍団と最下位の両方を知るベテランだ。「若い選手が多い今のオリックスにとって、谷の姿勢から得るものは大きい」という意見が多かった。実際、2軍で若手にアドバイスを送るなど、大きな存在だった。

 谷自身も「年上ですし、若い選手と一緒になってやらないと」と20歳以上も年の離れた若手とともに、炎天下で汗を流した。

 結局、谷のコンディションなどの事情からシーズン序盤での昇格は見送られた。しかし、6月に昇格すると早速チームメートに声をかけるなど、期待通りの働きをみせていた。

 キャンプ、開幕時を谷とともに2軍で過ごした縞田は「考え方などを教えてくれました。ベテラン選手の見本のような方。練習を黙々とやり、チームの徹底ごとなども一切手を抜かない。僕らも見習わなくてはならないと思った」と、妥協を許さない姿に感動したという。

 6月は出場2試合で無安打のまま、16日に再び抹消された谷。「まだスイングが自分の中でできていなかった」と、2軍に戻ると納得いくまでバットを振り込んだ。「プロではなかなか1本打たせてもらえないと感じた。長いこと(1軍で)打てない悔しさはあった」と振り返る。

 後半戦開幕と同時に、自らにとっても再スタートの時が来た。「どうしてもいいものを求めてしまうが、1軍にずっといて、体を鍛えて、投手の球に目が慣れていけばね」とうなずく。チームメートも谷の完全復活を心待ちにする。

 彼がチームにもたらす影響は、オリックスドラフト入団選手初の2000安打という記録以上に価値がある。(デイリースポーツ・中野裕美子)

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