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JBCは統一球問題NPBを反面教師に

 7年間のプロ野球担当を離れ、12月から関西でボクシング担当となって1カ月。ギャップの大きさに驚くことばかりだった。

 いきなりスタートが「敗戦防衛」というありえない衝撃。IBF・WBA世界王座統一戦、2日の計量で亀田大毅の相手のソリス(ベネズエラ)がリミット体重を超過し王座剥奪。ルールミーティング後に「大毅が負ければ王座は空位」と立会人は報道陣の質問に2度も断言した。

 にもかかわらず3日に大毅が判定で敗れると試合後、立会人は「勝っても負けても大毅は王座にとどまる」と手のひらを返したのだ。翌日の一夜空け会見を大毅は雲隠れし、マネジャーの「負けても防衛は知っていた」との発言が火に油をそそぎJBCと亀田陣営が避難の応酬。問題は年明けまで持ち越す事態となっている。

 亀田絡みが大騒動になるのはボクシング界の定番。ただ今回だけは亀田は悪いわけではないだろう。

 まず計量に失敗したソリスが1番の戦犯なのは言うまでもない。次にIBFの立会人とJBCだろう。JBCが「負けても防衛」を認識したのは試合後と言うから王座統一戦を仕切る組織としては、お粗末すぎる。

 野球界では今年、統一球を「飛ぶボール」に変更していたことを公表しなかった問題で加藤良三前コミッショナーが辞任に追い込まれた。「変更を知らなかった」との“言い訳”は統一球に自らの名前を刻印したトップとして情けなすぎた。

 選手会、マスコミから大批判を浴びた加藤前コミッショナー。ただ、それだけ野球界はルール順守に対し、厳しい目にさらされているとも言える。

 一方のボクシング界は「言った、言わないの」を巡りJBC、亀田陣営、IBFが責任を押し付け合い。ルールミーティングの場で誰もが確認できる文書をなぜ作っておかないのか疑問しかない。

 内輪の“口約束”で済んできた時代もあったのだろう。だが今や、世間の目は甘くない。ルールに則っらなければ、真剣勝負の醍醐味(だいごみ)は失われるだけだ。4団体となり王座の格が問われる時代。世界戦を仕切るJBCには加藤前コミッショナーを反面教師としてもらいたい。(デイリースポーツ・荒木司)

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