卓球男子惜敗も メダル死守へ張本復調2勝!倉嶋監督「やっと張本の五輪始まりだした」

 男子卓球団体準決勝 シングルス第5ゲームでスマッシュを放つ張本智和(撮影・堀内翔)
 準決勝に敗れて会場を後にする(左から)張本智和、丹羽孝希、水谷隼(撮影・堀内翔)
 男子卓球団体準決勝 シングルス第5ゲームに勝利して水谷隼(左)とタッチを交わす張本智和(撮影・堀内翔)
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 「東京五輪・卓球男子団体・準決勝、日本2-3ドイツ」(4日、東京体育館)

 3時間を超える激闘の末、リオデジャネイロ五輪銀メダルの日本は、世界ランク2位のドイツに2-3で惜敗した。第1試合のダブルスで水谷隼(木下グループ)丹羽孝希(スヴェンソン)組が先手を許し、シングルスではエース張本智和(18)=木下グループ=が2勝を挙げたが、もう1勝が取れなかった。6日の3位決定戦で韓国とメダルを懸けて争う。

 金メダルの夢はついえたが、一筋の希望の光も見えた。エース起用の張本が強敵2人を倒す活躍で期待に応えた。

 「自分が勝ったからといってチームが負けたら悔しい。リオ五輪のメンバーから自分だけが入って(同大会の銀メダルを)超えられなかったのは一番悔しいので、最低でもメダルを獲って最後は笑って終わりたい」

 シングルスではまさかの4回戦敗退。団体戦もここまでは本調子とはいかなかった18歳だが、ようやく復調の気配だ。ダブルスで先手を許した後の第2試合は、今大会シングルス銅メダルのオフチャロフとのエース対決で3-1とねじ伏せた。

 後がなくなった第4試合も、フランチェスカ相手に0-2と出遅れて崖っぷちに追い込まれたが、そこから11-5、11-9と連取。最終ゲームは中盤リードを許す苦しい展開となったが、ラリー戦でも一歩も引かず、11-9で大逆転。歓喜の瞬間、ラケットを放りながら両拳を握って後ろに倒れ込んだ。

 敗れはしたものの、日本男子の倉嶋洋介監督は、若きエースの復調に「やっと張本の五輪が最後の最後に始まりだした。また絶好調になってきた」と目尻を下げた。この日は2度の出番とも厳しい状況から逆転勝利。「常に劣勢で回ってきて厳しい状況を乗り越えたところは、エンジンが掛かってきたかなと。あさってが楽しみ。今日(試合を)やってほしいくらい」と期待を込めた。

 前回の銀メダルを超えることはできないが、メダルの希望は残っている。「(混合複金の水谷だけでなく)丹羽と張本にも必ずメダリストになってもらう。勝っても負けても最後の試合なので、最高のパフォーマンスをできればおのずと結果はついてくる」と強く言い聞かせた。

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