大橋悠依「不思議な気持ち」 日本女子初の夏季2冠、いまだ続く夢心地

 東京五輪の競泳陣は全日程を終了し、女子200、400メートル個人メドレーで2冠に輝いた大橋悠依(25)=イトマン東進=が2日、都内で会見した。来年5月に福岡で開催される世界選手権に挑戦する意向は示したが、2種目で連覇の懸かる3年後のパリ五輪出場については明言しなかった。200メートルバタフライで日本男子唯一のメダルとなる銀メダルを獲得した本多灯(ともる、19)=アリーナつきみ野SC=はパリ五輪で金奪取を宣言した。

 輝く2つの金メダルを首に下げ、大橋が会見場に現れた。夏季の2冠は日本女子初。競泳では08年北京で平泳ぎ2冠の北島康介以来の快挙。「今もまだ2つとも金を取れた実感がなくて、すごく不思議な気持ちの中にいます」と、夢心地が続いている様子だ。

 3年後は28歳になる。2種目2連覇を懸けるパリ五輪については未定。「今のところはあんまりまだ先のことを考えてなくて。来年、世界水泳が福岡に来るので、そこに出るのは決めているけどパリまでというのは全然、考えていない」。来年5月、世界水泳が進退を判断する時期にもなりそうだ。

 会見には支え続けてくれた平井伯昌コーチも同席。大橋は表彰式の終わった後に、同コーチの首にメダルを掛けたことを明かした。「『頑張ったな、おめでとう』と声を掛けてもらった」と、最高の恩返しになった。

 ジャニーズ好きの25歳。大会中も嵐の曲を聴き、力にした。お気に入りは「ただいま」の1曲を挙げた。「最初の方の大野君の(歌う)歌詞が自分自身に照らし合わせてぐっとくるものがありました」と、うなずいた。

 戦いを終え女王として他競技を全力応援する。注目は滋賀・彦根市の同郷で東洋大でも同級生だった陸上の桐生祥秀。「桐生が走るかもしれないので楽しみ」と、W金メダルパワーを送る。

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