原沢久喜はメダル逃す リオ決勝の再戦、リネールに雪辱ならず「今は悔しい気持ち」

 畳に倒れ込む原沢久喜。上はリネール(撮影・堀内翔)
 3位決定戦でも敗れて肩を落とす原沢久喜(撮影・堀内翔)
 フランスのテディ・リネール(左)と対戦する原沢久喜=日本武道館
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 「東京五輪・柔道男子100キロ超級・3位決定戦」(30日、日本武道館)

 リオ五輪銀メダルの原沢久喜(29)=百五銀行=は、3位決定戦でリネール(フランス)に敗れてメダルを逃した。両者はリオ五輪決勝で対戦。原沢は敗れ銀メダルだった。5年越しの雪辱はならなかった。

 「本当にここまで色んな人に応援してもらって、色んな人にサポートしてもらってこの舞台に立つことがでました。その中で結果で恩返しできなかったこと、それがとても悔いに残ります」

 2分を過ぎて指導を2つ出される展開。相手のパワーに耐えながら、試合はゴールデンスコア方式の延長戦に突入した。5分4秒、3つ目の指導を出されて敗れた。

 「もっとできることがあったかもしれませんが、とにかく今は悔しいという気持ちだけです」

 原沢は準決勝でクルパレク(チェコ)と対戦。ゴールデンスコア方式の延長戦となり7分59秒の激闘の末、大外刈で技ありを奪われ決勝進出を逃していた。

 東京五輪半年前に、原沢をまさかの事態が襲った。1月のマスターズ大会で、足技を受けた際に右肩から強く落下。試合後には立ち上がることができず、担架で運ばれ、「脇腹のろく軟骨のあたり」を負傷した。

 その際に全柔連を通して「まずはケガを治し、次に向けてしっかり準備したい」とコメント。すぐさま前を向くと、今年4月のグランドスラム(GS)アンタルヤ大会で、準優勝を果たした。

 リオ五輪で獲得したのは銀メダル。それから、頂点だけを目指してきた。胸にある「柔道人生で一区切りの大会になる。一つの集大成」と不退転の思いだった。強豪ぞろいの男子最重量級で、悲願は達成できなかった。

 「自分なりにここに向けての人生の決断をして、色んな人に応援してもらって、幸せだったと思います」と声を絞り出した。

 ◆原沢久喜(はらさわ・ひさよし) 1992年7月3日生まれ。山口県出身。リオ五輪の銀メダリスト。世界選手権は18年3位、19年2位。全日本選手権は15、18年優勝。得意は内股。191センチ、123キロ。

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