奥原希望が涙の敗退「楽しむことが難しい舞台」「この5年の答え合わせが終わった」
「東京五輪・バドミントン女子シングルス・準々決勝」(30日、武蔵野の森総合スポーツプラザ)
世界ランキング3位の奥原希望が同9位の何氷嬌(中国)に1-2で逆転負け。2大会連続での準決勝ならず、メダル獲得を逃した。
金メダルへの挑戦が終わった。試合後に涙を流した奥原は「悔しいというよりも、悔しいんですけど。自分がこの5年間やってきたことの答え合わせが終わったなと思いました」と振り返った。
1年延期も含めて迎えた東京五輪。「本当にいろんなことがありました。この5年間。いいこともあるし、悪いこともあって。そのたびに、本当にたくさんの人に支えられて。私は幸せだなって。やっぱりバドミントンで返したいなと思ってここまで走ってきました。結果では皆さんに報告することはできなかったですけど、でも、これが、奥原希望のプレーで、最後までくらいついたこのプレーが皆さんに届いたらうれしいなとは思います」と語った。
この試合前まで3試合すべてストレート勝ちしていた奥原だったが、サウスポー相手に苦しんだ。第1ゲームは21-13で先取したが、第2ゲームは終始リードを許す展開で13-21。今大会初めてゲームを落とした。第3ゲームも一時は8-4とリードしたが、ここから14-21と逆転を許した。
メダルラッシュが期待されたバドミントン勢だったが、28日には男子シングルス金メダル候補の桃田が1次リーグ敗退。29日は女子ダブルスでも永原・松本組、福島・広田組が準々決勝で敗れた。奥原にかかる期待は大きかったが、無念の敗退となった。
周囲への感謝を口にした奥原は「どんな結果でもやるべきことをやろうと。この大会、オリンピックだなと。楽しむことが難しい舞台だが、立てたことは幸せでした」と実感を込めた。