新井千鶴が涙の金メダル「取りました!」「悔いを残したくないと戦いました」

女子70キロ級決勝 オーストリアのミヒャエラ・ポレレス(右)を破り金メダルを獲得、ガッツポーズする新井千鶴=日本武道館
女子70キロ級決勝 オーストリアのミヒャエラ・ポレレス(左)から技ありを奪う新井千鶴=日本武道館
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 「東京五輪・柔道女子70キロ級・決勝」(28日、日本武道館)

 新井千鶴(27)=三井住友海上=がミチェラ・ポレレス(オーストリア)に勝ち、金メダルを獲得した。

 同階級では前回リオデジャネイロ五輪の田知本遥に続く金メダル。新井は試合後のインタビューで「うれしいです。そのひと言です。もう一本とりにいこうと、悔い残って終わらないよう、攻めきろうと思いました」と感無量の表情を浮かべた。

 17、18年の世界女王。初の五輪出場だったが、金メダル候補として期待された。3回戦ではマリア・ペレス(プエルトリコ)に勝ち、準々決勝ではスコッチマロ(ドイツ)に延長の末に一本勝ち。準決勝ではマディナ・タイマゾワ(ROC)との16分41秒の死闘を制し、決勝に進んでいた。

 ここまでの道のりを「この舞台に立つために1年1年、自分が一番になると思って積み上げてきた。そういう自分に最後、悔いを残したくないと気持ちで闘いました」と振り返り、サポートしてくれた家族へ「取りました!」とガッツポーズ。「本当にたくさんの方にサポートしてもらい、応援してもらい、ここまで来られた。全ての人に感謝したい。何度もくじけそうになったが、ここまでやってきて結果がついてきて良かった」と笑った。

 新型コロナウイルスの影響で東京五輪が1年延期も前向きに捉え、練習に取り組んできた。強い覚悟で取り組み、ついに頂点に立った。

 ◆新井千鶴(あらい・ちづる)1993年11月1日生まれ。埼玉県出身。嫌いにしていたウエートトレを取り入れ、パワーアップ。17年、18年の世界女王に輝いた。内股が得意の本格派。

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